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松本市立博物館で「縄文の美と力」展-八ヶ岳山麓・中信地域の土器一堂に

造形の美しさや力強さを感じられるよう全方向から見られるように展示する

造形の美しさや力強さを感じられるよう全方向から見られるように展示する

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 松本市立博物館(松本市丸の内4、TEL 0263-32-0133)で現在、企画展「縄文の美と力」が開催されている。

「縄文顔」が付いている土器

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 八ヶ岳山麓周辺と中信地域から出土した土器を展示する同展。縄文時代中期に製作されたものを中心に、県宝や国指定重要文化財に指定されているものを含めた約50点を展示する。土器の厚みを感じてもらえるようにと中央に個別展示したり、壁面に鏡を設置したりと、全方向から見えるように陳列。土器には解説を付けず、出土場所の情報などは壁に掲示する。「学術面だけではなく、造形の美しさや力強さを感じてほしい」と同館の宮井博樹さん。

 土器は、文様や器形・大きさなどに着目して分類。「顔のある土器」には、有孔鍔付(ゆうこうつばつき)土器や釣手土器に顔や全身像がつくものと、深鉢の口縁部に顔がつく顔面把手付(がんめんとってつき)土器を展示する。顔面把手付土器に付く顔は八ヶ岳山麓に共通する「縄文顔」で丸顔にアーモンド形のつり目と、わずかに開く口が特徴。ほかに、ランプとして使われていたとされる釣手土器や、蛇をモチーフにした取っ手のついた動物的文様の土器などが並ぶ。

 同展は長野県立歴史館(千曲市)との共催で、今年9月~11月に開催した「縄文土器展(前期)八ヶ岳山麓の名作」の巡回展。歴史館で展示した38点に松本市周辺で出土した約10点を加えた。「松本平の西側は大きめ、東側は少し小さめという傾向もある。どんなところでどういうふうに使われていたのか、想像するのも面白いと思う」と宮井さんは話す。

 開館時間は8時30分~17時(入館は16時30分まで)。12月29日~2013 年1月3日は休館。入場料は、高校生以上=300円、小中学生=100円。1月6日まで。

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