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松本で自然を捉えた写真展-復興への祈り込め、陸前高田など巡回も

作品と熊倉さん

作品と熊倉さん

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 松本市美術館(松本市中央4、TEL 0263-39-3400)1階の子ども創作館で現在、熊倉満さん(42)の写真展「語りかける天地II 希望の光」が開催されている。

地球のように見える作品「この地球の上で」

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 松本で仕事をしながら写真撮影を行っている熊倉さん。東日本大震災以降、復興への祈りを込めて風景写真を撮影し続けている。同展は松本のほか、熊倉さんの出身地である新潟県新潟市と、岩手県陸前高田市にも巡回する。「昨年末に陸前高田市へ行き、復興に向けて順風満帆とは思えない状況を目にした。わずかでも希望の光としてメッセージを発信し、最終的に被災された方たちへこの思いを伝えたいと思った」

 作品は、昨年5月から撮りためた県内の風景写真22点。それぞれに撮影時期と撮影場所、その作品に対してのコメントを添えている。1枚目は魚眼レンズで捉えた空の写真で、宇宙から眺めた地球のようにも見える。タイトルは「この地球の上で」。「私は生かされていた この地球に この空間に」というコメントが添えられている。「並び順にはとてもこだわった。全てはこの地球で起きていることという意味を込めて、1番最初に展示した」

 雪の結晶や満点の星空、若葉、朝日など、さまざまな瞬間や風景の作品が並ぶ。「広角で空間を生かしたものが多い。『今だ』と思った瞬間に祈りを込めて、シャッターを切った」と熊倉さん。全てカラーで撮影することにもこだわったという。「モノクロにすると暗い印象があるし、『今この瞬間の感情』を捉えたかったので、モノクロという『加工』の手段はとらなかった」

 陸前高田市での開催は、一つの縁から生まれたもの。昨年、同市内の高田病院に義援金を送った熊倉さん。今回の展示を同市でも行いたいと打診しようとしたところ、同病院が仲介に入り市役所に掛け合ってくれたという。「一個人でお願いしてもきっとかなわなかった。高田病院との縁に強く感謝している」と熊倉さん。「『自然』は、多くの人を悲しみに包んだ。しかし、勇気や感動を与えてくれることもある。被災地へ、信州から希望の光を届けたい」とも。

 開館時間は10時~18時。入場無料。11月25日まで。新潟、陸前高田での開催については、熊倉さんのフェイスブックで確認できる。

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