松本山雅F.C.は12月12日、Jリーグ理事会で正式に入会が承認され、2012年シーズンよりJリーグデビジョン2(J2)に参戦することが正式決定した。
山雅は12月4日にホンダロックSCと宮崎県小林市で対戦して勝利し、J2昇格条件の4位以内を確定。昨日、ホームのアルウィンで今季最終戦となる対ソニー仙台FC戦を行った。今季の成績は4位(17勝8分け8敗、勝ち点59)。
12日夜には、松本城公園で全選手とスタッフによるJ2昇格報告会が行われ、ユニホームを身にまとったサポーター約1200人が集まり、昇格を祝った。
同クラブの大月弘士社長は「今まで熱い声援を送ってくれた、山雅を愛する全ての人たちの力が結成して成し得たこと。本当にありがとうございます」とあいさつ。「今日は12月12日という記念の日。12人目の選手であるサポーターのために汗を流すことを約束します」と続けると大きな拍手が起こった。菅谷昭松本市長は「松本山雅は松本市の誇りであり、地域の活力。ホームタウンとして支援し続け、チームやサポーターと共に魅力あふれる街づくりをしていきたい」と話した。
あいさつが終わると、選手たちが一人ずつステージに登場。試合の入場時と同じBGMが流れると会場からは「おぉ」と声が上がり、大きな声援を送った。最後に登場した木島良輔選手は、8月に急逝した松田直樹選手のパネルを持って登場。司会者が松田選手の紹介をすると、木島選手はパネルを高く持ち上げ、サポーターは松田選手のコールを声高らかに歌った。
加藤善之監督は「念願、夢であるJ昇格を皆で喜ぶことができてよかった」と声を詰まらせ、サポーターから声援が上がる場面も。「苦しい出来事や時期があったが、このチームを応援してくれている人たちを喜ばせられるのは自分たちだけなんだと思い聞かせて戦ってきた。これからも苦しい局面があると思うが、一歩一歩前に進んでいきたい。皆の力がないとできないと思う。引き続き選手やチームを支えていってほしい。一緒に育っていきたい」。その後、勝利時に歌う「勝利の街」を歌い、「One soul」のコールを唱え終わると、ステージ脇からはテープが飛び出し、会場の祝賀ムードを一層盛り上げた。
家族4人で足を運んだという松本唯一さん(39)は「昇格が決まってよかった。J2になれば強いチームも増えて大変だが、気持ちを強く持っていれば大丈夫だと思う。引き続き応援し続ける」と興奮気味に話した。