プレスリリース

アイメジャーが高精細スキャニングサービス「ファインアートスキャン」に加え「ピクセルビューアー」の販売を開始

リリース発行企業:アイメジャー株式会社

情報提供:

■1.アイメジャーの高精細スキャニングサービス「ファインアートスキャン」について

 アイメジャーの高精細スキャニングサービス「ファインアートスキャン」は、弊社独自開発の専用大型スキャナ「オルソスキャナ」を使ったスキャニングサービスです。

1-1. オルソスキャナについて

 オルソスキャナはアイメジャーが独自開発した特許技術による非接触式の大型イメージスキャナです。現在、京都国立博物館、TOPPAN株式会社等に導入され活用されております。弊社では、同モデルを使って出張スキャンサービスを展開しています。オルソスキャナは次のような特長を有します。

【ファインアートスキャンサービスの特長】

(1)非接触で作品撮影が可能です。
重要文化財の表面に触れることなく高精細なデジタル画像を得られます。
(2)光源照射角度の自由度が高くリアルなスキャンが可能です。
  陰影を強調した立体感の有る撮像や金箔で光沢度合いの調整など照明装置の制御が自在です。
(3)寸法精度の高い正確な被写体画像を得られます。
特殊レンズ(テレセントリックレンズ)を採用したことで1千対1未満(オプションで1万対1未満)の寸法精度を実現しました。
(4)光学解像度1000ppiにて、大きな作品の撮影が可能です。
(5)被写体の凹凸127mmまで全焦点画像(全域にピントの合致した画像)を得られます。
額装のまま、保護ガラス(またはプラスチック)板を付けたままでもスキャニングが可能です。
(6)作品寸法は、印画紙にて2×3メートル、古地図にて3.2×4メートルの撮影実績があります。
(7)被写体の色を忠実に記録します。
イメージスキャナ方式の採用で校正機構を搭載しています。発光分光特性に優れ演色係数の高い白色LEDを採用しました。繰り返し色再現性は288色のカラーパッチ平均値にて色差ΔE(Lab)は1未満です。
(8)文化財資料に優しい光を採用しました。
紫外線を含まない白色LEDを採用しました。またイメージスキャナ方式のため、一度に照射する光源の照射幅は線状の光です。その結果、全体を撮影するために要する作品への積算照射光量は動画撮影に較べて格段に少なく済みます。
(9)出張スキャンに対応します。
全国どこへでも出張スキャン可能です。搬入後、数時間にて撮影開始可能です。

1-2. スキャン実績

 2017年より、アイメジャーは自社にオルソスキャナを導入し、高精細画像撮影サービス「ファインアートスキャン」を開始しました。現在、以下のスキャン実績がございます。
掛け軸
  聖徳太子絵伝 【国の重要文化財】 本證寺(愛知県安城市)
  菱田春草/横山大観 『釈迦と魔女』『乳糜供養』 長野県立美術館
  池上秀畝 『四季花鳥 春 夏 秋 冬』 長野県立美術館
  河鍋暁斎 『慈母観音図』 日本浮世絵博物館
油画、日本画
  東山魁夷 『白馬の森』  『緑響く』 長野県立美術館
  村山槐多 『尿する裸僧』 長野県立美術館
  井澤洋 『家族』 無言館(長野県上田市)
  日高安典 『裸婦』 無言館(長野県上田市)
金箔屏風、金箔襖
古地図 (3.2×4m)
写真印画紙 (2×3m)

1-3. ファインアートスキャンサービス

問い合わせ先 
アイメジャー株式会社 0263-50-8651
https://www.imeasure.co.jp/ortho/


■2.ピクセルビューアー「Infinite Pixel Viewer」 について

全く新しいデジタルアーカイブ画像のプレゼンテーションツールの登場です。

2-1.博物館法が改正され保管作品群のデジタルアーカイブが推奨されました
 2023年より施行された博物館法により、所蔵作品のデジタルアーカイブが明文化されました。地震や台風による水害などの作品被災のリスクや、COVID-19による感染症禍を経て、所蔵作品の高精細デジタルアーカイブの需要が高まっています。展示室のスペースにより一度に展示可能な作品数は限られるため、来観者が鑑賞したいコレクション作品を常に展示できるわけではありません。こうした需要に対して、デジタルアーカイブ画像を使った閲覧用のビューアー装置の需要が増しています。

2-2.従来のビューアー装置の課題
 しかしながら、デジタルアーカイブ画像の利活用ツールには、以下のような課題が有ります。

(1)持続的なメンテナンスが難しい。コレクションのビューアー装置を新規に作成した後に、コンテンツの補充や更新のための予算が持続的に確保できない。そのためメンテナンス、更新費用が捻出できず、古いままである。
(2)繰り返し自動再生される動画ビデオの場合は、一方通行の再生であり、来観者の興味に応じたインタラクティブな視聴ができない。
(3)来観者は料金を支払って来館しており、限られた時間で本物を見ることが目的です。そのため、ビューアー装置を通じての作品閲覧に時間を費やす時間的な余裕がありません。

2-3.Infinite Pixel Viewerの特長
株式会社フォトロンが開発したInfinite Pixel Viewer は以下の特長があります。

【Infinite Pixel Viewerの特長】

(1)ライセンスは買い切りとリースをご用意。
 ライセンスは、買い切りのため、運用時のランニングコストは不要です。サブスクライブなど年間経費が発生しません。また、企画展などの用途に向けて、数ヶ月単位のリースもご用意しております。

(2)更新が容易でパワーポイント(TM)のようにデジタルアーカイブご担当者様がコンテンツを構築可能です。
 普段からパワーポイント(TM)などのプレゼンテーションツールを使い慣れている方であれば、画像の登録、メニュー画面の設計、編集を自在に行うことができます。例えば、新規にデジタルアーカイブ作品を追加したい、解説文章の学術情報に更新があり修正したい、などの際にデジタルアーカイブご担当者様がご自身で簡単に編集、修正することが可能です。

(3)インタラクティブな高速ビューアーです。
 来観者は、ビューアー装置の画面に直接手で触れることによって、巨大な画像データを非常に高速に拡大/縮小/スクロールすることができます。

(4)見どころポイントと解説文の挿入が可能。
 展示作品について来観者にぜひ見て頂きたいデジタルアーカイブご担当者様お勧めのポイントや解説文を自在に設定可能です。「見どころポイント」を作品画面に設定し、来観者が設定したボタンに触れると自動的に、見せたい領域の拡大画像にズームインします。またそれに合わせて解説文が逐次表示されるといったインタラクティブな見せ方のストーリーを簡単に設定可能です。

(5)作品1つにつきビューアー1台での展示方法が可能。
 展示作品1点の隣に、その作品1点のみのビューアー装置を設置する展示方法が可能です。作品に近寄って、作家の筆使いを見ようにも裸眼では限界がある時に、あたかも単眼鏡を使って作品を拡大して鑑賞するのと同様に、ビューアー装置を使って作品を拡大、鑑賞することが可能です。

(6)編集モードとビューアーモードを1つのアプリケーションで提供。
 Infinite Pixel Viewerは、編集モードとビューアーモードを切り替えて運用可能です。編集モード:どんな巨大な画像データであっても、一度ライブラリー登録することで、編集作業を手軽に行うことができます。ビューアーモード:来観者は、ビューアー画面に直接手で触れることによって、巨大な画像データを非常に高速に拡大/縮小/スクロールすることができます。

(7)12億画素を越える巨大画像でも手軽に扱えます。
 Infinite Pixel Viewerは、アドビ社のフォトショップ(TM)ビッグドキュメント形式 .psb ファイルを登録可能です。標準TIFFのファイルサイズは最大4ギガバイトに制限されます。24bitカラーのフルカラー画像では、約12億画素が限界となります。例えば、100号、200号などの一般的な大型絵画を高精細にデジタルアーカイブした画像データは、30億画素を優に超えます。

(8) Infinite Pixel Viewer(IPV)とInfinite Pixel Viewer Remote (IPV-R)のラインアップ。
 ビューアーと操作パネルが一体化した用途向けのIPVと、ビューアーと操作パネルを分離した用途向けのIPV-Rの2種類をご用意しております。IPVは、液晶プロジェクターなどをミラーリングして活用可能です。IPV-Rは、ビューアー専用に4Kや8Kの最新式ディスプレイを接続し、より子細を鑑賞する用途に適します。

(9)Infinite Pixel ViewerをインストールしたPCを居室から編集可能。
 Infinite Pixel ViewerをインストールしたPCをLANを経て接続することで、デジタルアーカイブご担当者様の常駐する居室から編集作業をいつでも行うことが可能です。ライセンス制約の有るソフトウエアの場合、インストールしたPCに使用が限定されます。しかし、居室からの編集を可能とすることで、忙しい業務の合間を縫って、空いた隙間時間に編集作業に取りかかることができます。
※編集モードとビューアーモードは同時に両立しません。編集時に、ビューアーモードは使用できません。来観者がビューアーに触れない休館時間帯に編集モードにて作品編集を行ってください。

2-4.導入事例

 長野県立美術館では、2021年4月にリニューアルオープンした際に、Infinite Pixel Viewer Remoteが導入されました。2025年2月現在、14作品が登録され、チケット売り場からミュージアムショップに続く玄関フロアにて、無償でどなたでもご覧戴けます。


長野県立美術館 コレクションビューワー


 また、「NAMコレクション2024第IV期」展(会期:2024年12月19日~2025年2月25日)において、2作品に限定した専用ビューアーがオリジナル作品の隣に設置され、来観者がオリジナル作品と見較べながら、隣に設置したビューアー装置、Infinite Pixel Viewerを使って拡大鑑賞することができます。



「NAMコレクション2024第IV期」展(会期:2024年12月19日~2025年2月25日)



2-5.販売価格と入手方法

Infinite Pixel Viewer
ラインアップ
  Infinite Pixel Viewer     (買い取り価格) ・・・・・ ¥2,000,000- (税別)
  Infinite Pixel Viewer Remote (買い取り価格) ・・・・・ ¥2,500,000- (税別)
  ※ IPV(IPV-R)をお試しいただくための期間限定ライセンスを発行することも可能です。
   詳しくは、お問い合わせください。
販売方式 ライセンス販売
発売日  2025年2月18日

入手方法
  Infinite Pixel Viewer 正規販売代理店
  アイメジャー株式会社
  電話でのお問い合わせ:0263-50-8651
  Webページからのお問い合わせ:
  https://www.imeasure.co.jp/#info
  ご用件の欄に「Infinite Pixel Viewerについて」と記載ください。

■プレスリリース既発表記事

- オルソスキャナ
テレセントリックレンズを採用した大型イメージスキャナを開発
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000002.000025232.html

- Infinite Pixel Viewer
イマジカデジタルスケープが超高精細画像をインタラクティブに高速表示が可能なビューア、Infinite Pixel Viewer-Remote を 発売開始
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000024.000037973.html

■関連ページ

- オルソスキャナ 製品ページ
https://www.imeasure.co.jp/product/ortho.html

- ファインアートスキャンサービス
https://www.imeasure.co.jp/ortho/

- IPV製品ページ
https://digirea.com/IPV/
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000024.000037973.html

■学会誌 発表論文

2018年「デジタルアーカイブ学会誌 2018年2巻2号 p.91-94

■受賞歴

DAPCON 2021デジタルアーカイブ産業賞 技術賞受賞
「デジタルアーカイブに特化した高精度スキャナ機器開発と公開活用」アイメジャー株式会社
https://dapcon.jp/uncategorized/award2021/

・パワーポイント(TM)は、マイクロソフト社の登録商標です。
・フォトショップ(TM)は、アドビ社の登録商標です。

以上

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