松本に老舗店「集」のカレーを継承したレストラン-常連客にも好評

「女性にもくつろいでもらえるように」(工藤さん)とデザインされた「かふぇ&れすと 縄手通り」店内。

「女性にもくつろいでもらえるように」(工藤さん)とデザインされた「かふぇ&れすと 縄手通り」店内。

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 松本・縄手通りに2月18日、「かふぇ&れすと 縄手通り」(松本市大手4、TEL 0263-32-4888)がオープンした。場所は昨年秋に閉店したレストラン「集(つどい)」跡。

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 店長の工藤勇人さん(47)はもともと「集」の常連客。「松本一辛い」と言われた「特辛(とっから)カレー」が名物の「集」は約40年の歴史を持つ老舗店だった。ある時、「集」の店主・宮下光雄さん(67)から閉店の話を聞いた工藤さんが「継がせてほしい」と持ちかけると、宮下さんは快諾。1カ月近くかけて「集」の味を伝えた。

 カレーメニューは「集カレー」(750円)、「中辛」(800円)、「特辛」(850円)の3種類。「量も価格も『集』時代とまったく同じ」(工藤さん)。ランチ以外の時間帯は「カツ」「ハンバーグ」(各300円)のトッピングが可能。そのほか、「ナポリタン」(750円)や「カルボナーラ」(800円)、「トースト」(500円)なども用意する。デザート(250円~)はパティシエである工藤さんの息子が担当する。

 コーヒーは、三澤珈琲(本店=伊那市)社長の三澤顕介さんがブレンドを手掛けたオリジナルの「縄手通りブレンド」(380円)が「おすすめ」。「自分がコーヒー好きということもあって。カレーの後にスッと入るような味を目指した」と工藤さん。苦みが苦手な人には、砂糖やミルクではなくチョコレートを添えて提供する。店舗面積は15坪、座席はカウンターとテーブル・座敷で40席。

 提供できるカレーに仕上がるまで6日間を要する。「ベース作りだけで3日かかる。まさかこんなに手間暇をかけているとは思わなかった」。水曜定休だが、火を入れるために毎日店に通っているという。

 「オープンは松本商工会議所のバックアップなしではかなわなかった」と話す工藤さん。起業の相談に行った時、担当者が「集」を知っていたこともあり、「夢を語る人は多いけれど、実現できる人は少ない」と厳しく指導。経営セミナーを紹介してもらうなどの支援を受けた。

 オープン日の18日は、「集」の常連客が開店前に列を作ったという。「お客さんに『集のカレーが復活した』『あと20年頑張って』と言われ、すごくうれしかった」と工藤さん。「カレーの味を変えないようにしたい。このカレーをベースにした『縄手通り』オリジナルのメニューも展開していきたい」とも。

 営業時間は11時~21時(ラストオーダー)。水曜定休。

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