松本市内中心部で8月23日、国内外のパフォーマー30組・約50人が参加する「まつもと街なか大道芸」が開催される。
イベントは13時30分にスタート。ジャグリングやパントマイム、バンド演奏やウォーキングアクトなど多彩なパフォーマンスを繰り広げながら、時間とともに17カ所の会場を移動、最後はまつもと市民芸術館に全パフォーマーが集合して盛大にフィナーレを行う。
まつもと市民芸術館が開館5周年記念として8月27日~30日まで、フランスのシアター・サーカス・カンパニー「シルク・バロック」による「三文サーカス」の公演を企画。同イベントはその「前夜祭」という位置付けで、同公演に出演するパフォーマーも参加して、屋外での空中ブランコやアクロバットなどを披露する。
「大道芸というと、『曲芸』というイメージが強いが、実は心象風景に近い。とてもプリミティブで、野生的なもの」とコーディネーターの橋本隆雄さんは話す。東京都ヘブンアーティストの審査員を務める橋本さんは、大道芸フェスティバルプロデュースの第一人者として、野毛大道芸、ひたち国際大道芸など数多くのフェスティバルにかかわってきた。「不思議というか…あやしいもの(笑)。でも、そういうものになぜか引きつけられるし、皆近寄ってくる」と橋本さん。「最初は『怖い』と泣く子どもたちが、なぜかパフォーマーの後をついてくる」と笑う。
「三文サーカス」の総合演出を担当する同館館長・串田和美さんとは、小学校の同級生。「もう、60年来の付き合いだね(笑)」と話す橋本さんは、以前から松本によく足を運んでいたという。「(串田さんと)いつか一緒にやりたいと話していた。松本は景色がいいし、アートに対しても民度が高い。きっと松本に似合った大道芸フェスティバルができると、ずっと思っていた」(橋本さん)。
同イベントのメーンストリートとなる高砂通りは、普段は静かな商店街。しかし、橋本さんは「高砂通りには、『松本の景色』がある。大道芸の拠点となるのは、ここしかないと思った」と話す。「世界の拠点の一つにしていきたい。いいものを作ると街にも影響するし、人にも喜んでもらえる」(同)。
当日は10時から「サイトウ・キネン・フェスティバル松本歓迎吹奏楽パレード」も行われ、1日を通して中心部がにぎわう。「追いかけていくと、今まで気づかなかった『松本』が見えてくるはず。『大道芸』と聞いてイメージするものとはちょっと違うんじゃないかな。23日は昼からずっと街に出て、楽しんでもらえれば」と橋本さん。
開催時間は13時30分~18時。全パフォーマーがそろうフィナーレは18時からまつもと市民芸術館で行われる。入場無料。