
ポテト専門店「ボクノポテト」(松本市島内)が、JR大糸線島内駅近くに8月16日、オープンした。
ギャラリー・レンタルスペース「YOLOS matsumoto」の軒先にテントを出して週2日営業する。テイクアウトがメインで、店内でのイートインにも対応する。店主の安東輝さんは、2023シーズンまで松本山雅FCに在籍した元サッカー選手。生まれ育った大分県から移住した幼なじみの平川隆太さんと共に新たな一歩を踏み出した。
朝日村の畑で自ら育てるジャガイモは、ほくほくとした食感が特徴のキタアカリ。「ボクノポテト」(800円)は、トマトソースとマヨソースに加え、チーズを振りかける。味付けは塩のみの「ポテト(プレーン)」(550円)も用意。ディップソース(50円)も多彩にそろえ、チリソースやマスタードのほか「信州のみそソース」「明太(めんたい)マヨ」などもある。平川さんは「子どもにも、お酒を飲む人にも喜んでもらえるような味を追求していきたい」と話す。
ドリンクは、アイスコーヒーやアップルジュース(350円)のほか、ワインやビール、「別府ブルワリー」のクラフトビール(1,080円)など。今後は、安東さんの実家の近くの畑で採れるカボスを取り寄せて、ソーダやサワー、ディップソースとしても提供する。
安東さんは現役引退後、中村漆器産業(塩尻市)に入社。「いずれは自分で何かを始めたいという気持ちはあったが、ずっとサッカーばかりやってきたので、まずは社会人経験が必要だと考えた」と振り返る。元チームメートで、セカンドキャリアとして農業の道に進んだ高崎寛之さんと話したことや、朝日村の農家との縁もあり、昨年からさまざまな野菜を育て始めた。「やってみて分かったのは、スーパーに並ぶ野菜のクオリティーがとんでもなく高いということ。まずは一つに絞って注力してみようと思った」と安東さん。育てやすさや加工のしやすさなどを考慮してジャガイモを選び、育ててみたところ満足できる出来栄えになったという。
「農業も店の営業も、まだまだ手探り。お客さんの反応を見ながら、より良いものを提供したい」と安東さん。今後はイベント出店も行っていく予定で、現在は会社員と「二足のわらじ」だが、いずれは店舗を構えることが目標だという。「カボスや明太子など、九州の味も紹介することで、食文化のクロスオーバーも目指したい」とも。
営業時間は火曜・水曜の11時~19時。