
ガラス作家・若色正太さんの個展「夏、薫る風」が現在、「手仕事扱い処(どころ)GALLERYゆこもり」(松本市浅間温泉3、TEL 0263-46-2066)で開催されている。
グラスや鉢、酒器、花器、オブジェなど約130点を展示する。アンバーからブルーのグラデーションの「碧水(へきすい)」シリーズは、グラスや片口のほか、大ぶりの鉢などを用意する。「水たまり」と名付けたオーナメントは、大小さまざまなサイズのものや、2つをくっ付けたような形のものも制作。「光と色の表出」シリーズの一輪挿しは、多彩な色合いを展開する。
新作の「sunset(サンセット)」は赤やオレンジ色のグラデーションで、富山で見た、燃えるような夕日を表現したという。「過去は、ブルーやブラウン系の落ち着いた色合いの作品が多かったので、少し趣を変えたものを作りたかった」と若色さん。「stick together」と名付けた花器は、「ガラスの柔らかさを形にとどめたい」をコンセプトに、8年ほど前に制作していたシリーズをリデザインした。「両シリーズとも、これまでの作品とは少しテイストが異なるが、ガラスの楽しさや遊び心を表現した」とも。
若色さんは1997(平成9)年、東京都生まれ。多摩美術大学美術学部工芸学科ガラスプログラム卒業後、「あづみ野ガラス工房」(安曇野市)を経て、2022年から富山市ガラス工芸センターに在籍している。
同ギャラリーでの個展は3年連続の開催。同ギャラリーの瀧沢一以さんは「定番として作り続けている作品もマイナーチェンジを重ねている。若色さんの作品を楽しみにしている方が年々増えている」と笑顔を見せる。若色さんは「ずっと作り続けている作品も、より細かいところに意識を向けるようになった。毎年、見ていただける方に気が付いてもらえればうれしい」と話す。
作品は全て販売する。カトラリーレスト=3,300円、グラス=4,950円~、「水たまり」オーナメント=1万8,700円~など。営業時間は10時~18時。木曜・日曜定休。8月2日まで。