
7月14日に開業予定の空き家を改修した一棟貸しのゲストハウス「Roopt(ループト)松本中央」(松本市中央4)の内覧会が6月18日、行われた。
1964(昭和39)年築の木造2階建の建物を改修。4部屋とリビングダイニングのほか、通り沿いには交流スペース「コモンルーム」を設ける。空き家のリノベーションなどを手がける「巻組」(宮城県石巻市)が再生した物件を賃貸住宅やゲストハウスとして展開する「Roopt」の21軒目として開業した。渡邊享子社長は「昭和のレトロな雰囲気を違和感なく残せるように工夫した」と話す。
日本郵政(東京都)が提供するサービス「郵便局の空き家みまもり」と連携した取り組み。同サービスは1月に開始し、契約者が所有する空き家の状況を外から確認したり、撮影した写真をメールで送付したりしている。通風・通水を行ったり、投函物を転送したりするオプションもある。今回は、物件の活用を希望する同サービス契約者に、「巻組」がヒアリングと物件調査を実施。「親族の集まりなどで時々利用したい」という要望や「地域にも開かれた場所にしたい」という意向を受けて、賃貸ではなくゲストハウスとして運用することにした。
日本郵政地域共創事業部の三好達也さんは「空き家問題の解決に向けて、さまざまな企業と連携しながらニーズに合わせたサービスを展開していければ」と話す。今後は、同ゲストハウスの運用実績を踏まえ、事業展開に向けた検証を行うという。
現地対応など、日常の業務は「松観堂」(松本市新村)が担う。4月には壁塗りの体験イベントを開催。地元の大学生も参加して、塗装したり、家具を組み立てたりした。代表の千葉憲子さんは「観光客にとっては思い出の場所に、地域の人たちにとっては交流が深まる場所にしていきたい」と意気込む。
1泊3万8,000円~。定員は最大8人。