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松本で「MIKUSA ONDO」 地域の祭り空間が出現、生演奏で「輪踊り」

「新野の盆踊り」の様子(写真提供=MIKUSA PROJECT、撮影=三丁目ちひろ)

「新野の盆踊り」の様子(写真提供=MIKUSA PROJECT、撮影=三丁目ちひろ)

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 「輪踊り」をテーマにした参加型イベント「MIKUSA ONDO~御草音頭~」が11月2日・3日、まつもと市民芸術館(松本市深志3)シアターパークで行われる。

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 郷土芸能の取材を基にクリエーションを行う「MIKUSA PROJECT(ミクサ・プロジェクト)」の一環。国重要無形民俗文化財で、ユネスコ無形文化遺産に登録された阿南町の「新野の盆踊り」や、松本市の「ぼんぼんの歌」を取材して制作した音楽と振り付けで、生演奏での輪踊りの実演とワークショップを開く。ゲストには、「新野高原盆踊りの会」の音頭取りを務める金原渚さん(2日)、民謡歌手の山本扶美枝さん(3日)を迎える。

 各日、トークセッションも開催。2日は金原さん、文筆家の大石始さん、劇作家・演出家の藤原佳奈さん、3日は市内の書店「栞日(しおりび)」の菊地徹さん、信州アーツカウンシルの野村政之さん、藤原さんが登壇する。フードやドリンクのブース出店もある。

 同プロジェクトは市内在住の音楽家・佐藤公哉さんが「大地の芸術祭」(新潟県十日町市)、「三陸国際芸術祭」(岩手県大船渡市)などで滞在制作した経験をきっかけに立ち上げた。佐藤さんは、東京芸術大学音楽環境創造科でインスタレーション、パフォーマンス、作曲、演奏、映像制作などを学び、既存の音楽にこだわらないスタイルを模索。土地の風土や言語、宗教、歴史などが一体となった民族音楽に興味を抱いたという。2015(平成27)年に「大地の芸術祭」で祝い唄「天神ばやし」に触れ、音だけではなくコミュニティーでの受け継がれ方にも感動し、郷土芸能に目を向けるようになった。

 2021年には南信州の郷土芸能の取材を開始。「新野の盆踊り」は、8月14日から3日間、楽器を一切使わず、音頭取りと踊り子のかけ合いのみで夜通し踊り、17日の朝方には、踊り神様と新盆の仏様を送る式を執り行う。「ゆったりとした唄の節回しと、大地を踏む足運びが、唯一無二の『グルーブ』を生み出す」と佐藤さん。

 今年1月に開いたイベントで登壇した大石さんが、古くからの盆踊りに新しいカルチャーが加わる「盆踊りムーブメント」について紹介。松本でもその動きを始めたいと考え、輪踊りをテーマに決めた。佐藤さんは、「会場はミラーボールなども飾って幻想的なお祭り空間になる。気軽に踊りに来てもらえれば」と呼びかける。

 開始時間は2日=19時30分、3日=17時。料金は、前売り1日券=2,000円、2日通し券=3,500円、当日=2,500円、高校・大学生=1,500円、小中学生=1,000円。予約受け付け・販売はウェブサイトで行う。

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