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松本で「地域活性企てLabo」 地域の未来を考える企画や関わり方の参考に

セミナーの様子

セミナーの様子

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 地域と関わりながら働くことについて考えるセミナー「地域活性企てLabo」が9月25日、松本市のコワーキングスペース&サテライトオフィス「33GAKU(サザンガク)」(松本市大手3)で行われた。

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 地域の未来を思考するための企画や関わり方について、ゲストの話を聞いて参加者と共に考えるイベント。3回目となる今回は、「ものづくりの視点から企画を考える。」と題して、ゲストに前田木藝(もくげい)工房の4代目で「アトリエ・エムフォオ」(入山辺)社長の前田大作さんを迎えた。

 前田さんは、信州産のカラマツを使った木工作品について紹介。針葉樹の中でも重くて硬く、加工には技術が必要だが、「カラマツから学ぶことは多い。こういうものを作りたいというモチベーションも大事だが、何が求められているのかを見つける目や耳を鍛えられた」と振り返った。

 松枯れの被害にあったアカマツを用いたキッチンは、変色した部分が模様のようになって、個性的な表情を生み出している。アカマツが完全に腐る前に切り出すことで、木材としての強度は保てるといい、「変色して青色になった部分を、デザインで生かすことができた一例」と前田さん。ショールームに展示したところ、興味を持つ人が多く、否定的な反応は全くなかったという。「その手があったか、と言われることが自分自身のモチベーションになっている」とも。

 市内の工芸イベント「商店と工芸」や「六九工藝祭」にも企画運営として参加。さまざまな企業や行政とのプロジェクトも進めている。「いろいろなプレーヤーと一緒に活動する中で気を付けているのは、みんなが少しずつウィンウィンになれるようにすること」と前田さん。ファシリテーターを務めた信州未来づくりカンパニー(安曇大野田)社長の松嶋豪さんは「前田さんが手がけた家具を見ると、『かっこいい』というのが第一印象だが、背景や思いを聞くことでその良さがより際立った。ものづくりもイベントの企画も、着想から積み重ねて実行まで持っていくことが大事」と締めくくった。

 イベントは7月にスタートし、月1回開催している。次回は10月29日、環境省中部山岳国立公園管理事務所所長の野川裕史さんを迎える。「企画に『正解』はないが、さまざまな人の考え方を知ることは、企画の参考になるはず。地域と関わるきっかけを見つけてもらえれば」と松嶋さんは呼びかける。

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