JR大糸線の駅で出題される謎を解き明かしていく体験型ゲーム「大糸線謎解き ~9つの物語~」が現在、開催されている。
忘れてしまった大切な思い出を振り返りたい人の前に現れるという不思議な本を巡る物語を体験する。冊子やシールが入った謎解きゲームキットを入手し、JR松本駅または新潟・糸魚川駅からスタート。LINEのQRコードを読み取り、駅にあるポスターやLINEに送られてきた写真を手がかりにしながら本編冊子に沿って謎を解いていく。所要時間は3、4時間。本編終了後に楽しめるエクストラ謎冊子もある。
JR大糸線沿線の官民でつくる「大糸線利用促進輸送強化期成同盟会」が夏秋シーズンの利用者増を図ろうと企画。これまでスタンプラリーを開催したことはあったが、大規模な謎解きイベントは初めてだという。松本市交通部公共交通課の伊藤篤志さんは「大糸線、特に北側は利用者が少ないことが課題。全線で取り組むことで活性化につながれば」と話す。
同盟会と大糸線活性化協議会が本年度から取り組む、大糸線プロモーション事業の一環。特設サイト「いとしの大糸線」を開設し、白馬と糸魚川を結ぶ「大糸線増便バス」の運行なども行っている。今後は宿泊プランの販売も予定しており、遠方からの誘客にも力を入れる。
ゲームキットの配布場所の一つ、JR松本駅の松本市観光案内所では7月26日の開始から現在までに1000部のキットがさばけたという。伊藤さんは「松本を訪れた観光客の皆さんはもう一歩足を延ばして、地元の皆さんは車ではなく電車の旅を楽しんでもらえれば」と呼びかける。
10月31日まで。ゲームキットは、安曇野市観光情報センターや長野県・新潟県の観光協会などで配布する。