「クラフトフェアまつもと2024」が5月25日・26日、松本・あがたの森公園(松本市県3)で開催された。
40回目を迎えた同フェア。園内各所には、陶器、木工、漆、ガラス、染織、金属、皮革、飲食も含め約260のブースが並んだ。特設ギャラリー「手しごとの森」では、過去の出展者から20人の作品を展示。天候にも恵まれ、多くの来場者が詰めかけた。
実行委員長を務めたガラス作家・前田一郎さんは「気候も良く、和やかにゆったりとした雰囲気の2日間になったと思う」と笑顔を見せる。記念の手ぬぐいやTシャツ、40周年記念特集を組んだ冊子などを買い求める人も多く、2日間開催したライブイベント「五月亭」もにぎわった。40回目については、「区切りとか記念という感覚はあまりないが、せっかくだから何かしようか、と企画した。楽しんでもらえて良かった」とも。
岐阜・高山で木工作品を手がける北奥美帆さんは初出展。家具メーカーの製造部門に勤めた経験や、1級椅子張り技能士の資格を生かし、スツールやオブジェなどを制作している。脚や座面などの木部は小径木を用いて作り、布や革も自ら張って仕上げるスツールは、ヒツジやブタ、ウシなど家畜をモチーフにしている。「細かく砕いてチップにするしかない細い木も、うまく活用したいと考えた」と北奥さん。芝生の上に並べたスツールに目を止め、座ったり写真を撮ったりする人も多く見られた。
2日間は、イオンモール松本(中央4)での「クラフトスクエア」や、「六九工藝(こうげい)祭」(六九商店街)、「工芸の庭」(松本城大手門枡形跡広場)、「御使者宿(おししゃやど)市」「五月の宵祭」(信毎メディアガーデン)など各所でイベントを展開。歩行者天国となった通りも多く、大勢の人が訪れた。