次代の振付家によるダンス作品上演とトークイベント「Choreographers(コリオグラファーズ)2023」が12月7日・8日、まつもと市民芸術館(松本市深志3)で行われる。
「KYOTO CHOREOGRAPHY AWARD(KCA)2022」の受賞振付家・池ヶ谷奏さんと藤村港平さんは「対象a」を上演する。大町市出身の横山彰乃さんは松本・上田地域の人が出演する「Zuku-Zuku-Zuku」、長野と東京の2拠点で活動する井田亜彩実さんは長野地域で出演者を募った「ですぱれーと行進曲」を発表。ダンスカンパニー「Nect(ネクト)」主宰で、松本市を拠点にする二瓶野枝さんは昨年初演した「かれらの森」に新たな出演者を加え、2023年版として披露する。
公演前は「信州からコンテンポラリーダンスを語る!」と題したプレトークも行う。市内で定期開催している「にちようカラダのワークショップ」のファシリテーター・分藤香さんと信州アーツカウンシルのコーディネーター・藤澤智徳さんが登壇。日替わりゲストとして、喬木村地域おこし協力隊でダンサーの吉川千恵さん(7日)、ブルーベリー農家・劇作家の黒岩力也さん(8日)を迎える。
主催はNPO法人ジャパン・コンテンポラリーダンス・ネットワーク(JCDN)。振付家育成プロジェクトとして2019年から開催しており、今年は松本を含め、北九州、松山、新潟の4カ所で行う。
松本公演の制作を担当する分藤さんは「コンテンポラリーダンスは、自由度があって幅広い表現ができ、さまざまな人が参加できることが魅力の一つ」と話す。今回、地元の人に参加してもらうことでダンスに関わる活動をする人を増やしたいと、2作品の出演者は県内で何らかの表現活動に携わっている人を募集。コンテンポラリーダンス以外のダンスをしている人や、役者、絵画などを制作するアーティストなどもいるという。「抽象的で難しそう、という声も聞くが、抽象画を見て『よく分からないけど何だか好き』という感覚の舞台バージョンと思ってもらえれば」とも。
11月18日には、関連企画として横山さん、井田さん、二瓶さんによるトークイベントをオンラインで配信。横山さんは「稽古をしていても、毎回違う面が出てくる。どんなふうに変わっていくか本番が楽しみ」、井田さんは「自分を表現するのは勇気がいる。腹を割って、いろいろな瞬間をつくっているので、出演者の輝きを見てほしい」と話した。二瓶さんは「4人の振付家、さまざまな作風に触れられる機会はなかなかないので足を運んでほしい」と呼びかけた。
19時開演(プレトークは18時から)。料金は前売り一般=3,000円、U25・障がい者=2,000円、高校生以下=1,000円。