カフェ＆雑貨店「AOI」が国宝松本城北側、開智小学校近くのコミュニティースペース「城町文庫」（松本市開智1）1階に2月18日、オープンした。

カフェスペースは落ち着いた雰囲気

　英国アンティーク陶磁器「スージー・クーパー」をコレクションしていた店主の荒木日出子さんが「好き過ぎて、囲まれた生活をしたい、もっと皆にも知ってもらいたい」と開業した。店舗面積は約10坪。カフェスペースには5席を設ける。

　「スージー・クーパー」の特徴は、シンプルな形と柔らかな色合い。カップ＆ソーサーや皿、ポットなどを用意する。ドレスデンスプレー、パトリシアローズ、スター、クレヨンラインなどさまざまなラインアップがあり、「数も限られるし、一期一会になるが、手に取ってもらえれば」と荒木さん。ほかに、英国式ブラスバンドのCDや中古レコード、ニットやかばん、イラストを描いたポストカードなど、友人のハンドメード作家の作品も扱う。

　カフェメニューは、サイホンでいれるコーヒーや紅茶（以上400円）、ロイヤルミルクティー（500円）などのドリンクと、手作りのスイーツ数種類。近くにある松本神社の井戸の湧き水を使い、「スージー・クーパー」や「ウェッジウッド」などの英国食器で提供する。

　荒木さんは以前、医療事務の仕事をしていたが、結婚・出産の後、育児に専念。子育てが一段落して、「自分が好きなものを紹介できる場所を作りたい」と考えるようになったという。2021年11月、夫婦で散歩をしている途中で「城町文庫」に立ち寄り、店主の藤木大介さんと話す中で物件が空いていることを知った。「お城の南側は商業地ということもあって、なかなか思うような場所が見つからなかった。ここなら、ゆっくりと自分のペースで始めることができると思った」。藤木さんにも支援してもらいながら、準備を進めてきた。

　「ここに来るのを『休日の楽しみ』と言ってくれるお客さんもいる。自分の居場所になればと思って始めたが、今はお客さんの居場所にしていきたいという気持ち」と荒木さん。現在は土曜・日曜・祝日のみだが、慣れてきたら平日も営業していきたいという。「知らない人同士が会話をしているのを見るとうれしい。緩やかに交流できるような空間にしていければ」とも。

　営業時間は土曜・日曜・祝日の12時～17時。