フード類や雑貨類のブースが出店するイベント「ようこくマルシェ」が11月13日、国宝松本城北側にある松本神社(松本市丸の内)で行われる。
地元を中心に約20店が出店。フード・ドリンク類のほか、野菜や米、パン、スイーツなどの食品、雑貨、衣類、本など多彩なアイテムが並ぶ。企画者の一人で、同神社近くにある書店とドライフラワーの店「枯淡苑」(開智2)の店主・照井元貴さんは「食欲、読書、芸術の秋を楽しんでもらえれば」と話す。
同神社は、地元住民からは「暘谷(ようこく)さま」の名で親しまれ、地元町会が連携して月1回、「ようこく新鮮朝市」を開いている。「近くにあったスーパーマーケットが閉店し、地域高齢化も進んだことから、買い物支援の方法を試行錯誤した結果、朝市という形になったと聞いた」と照井さんは振り返る。
照井さんは夫婦で東京から移住し、2020年7月に同店をオープン。コロナ禍を経て、近隣住民と交流を深めつつ、地域のために何かできればと模索していたという。朝市の実行委員会や同神社に、昼間に開くイベントを提案。地域で営業する店や活動する人を紹介する「ローカルなマルシェ」を意識し、地元商品を詰め合わせて届ける「ほっかり松本おさんぽ便」や「松本おさんぽツアー」を手がける曽根原和花さんに相談し、準備を進めてきた。
開催は、8月に続き2回目。神社ならではの落ち着いた空間を生かし、飾り過ぎない素朴な雰囲気を心がけたという。天候にも恵まれ、町内外からの客をはじめ、観光客の姿も見られた。「居心地の良い境内で、ゆったりと過ごす人も多く、のんびりとしたマルシェになった。見たかった景色は実現できた」と照井さん。今後も定期開催を目指すという。「出店者と来場者、どちらも交流を楽しみながら、身も心も温まるようなイベントになれば」とも。
開催時間は10時30分~15時。小雨決行。