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「FESTA松本」開幕 演劇、ダンス、音楽など多彩な20プログラム

一人芝居に初挑戦する近藤さん。「これまで相手役とやってきたことをお客さんとできれば」とも

一人芝居に初挑戦する近藤さん。「これまで相手役とやってきたことをお客さんとできれば」とも

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 演劇やダンス、音楽など多彩な公演を開催する「演劇的」フェスティバル「FESTA松本2022」が10月1日、開幕した。

「スコップ1杯のでたらめ」作・出演の小日向さんと中田さん

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 昨年に続き2回目。まつもと市民芸術館(松本市深志3)の総監督・串田和美さんが総合ディレクターを務める。期間中は、同館や信毎メディアガーデン(中央2)、上土劇場(大手4)のほか、パン店「スイート縄手本店」(同)や縄手通りなど室内外を会場に約20プログラムを用意。串田さんの代表作「スカパン」(10月6日、8日~10日)、親子で楽しめる「音楽とおはなしの部屋-宮沢賢治-」(9日)のほか、紙芝居やダンス、音楽、大道芸など1日かけて多彩なパフォーマンスを展開する「秋の縄手通りカーニバル」(9日)などを行う。

 「火曜日はスーパーへ」(3日、6日~8日)は、同館を拠点に活動する「TCアルプ」の近藤隼さんが一人芝居に初挑戦する。母に先立たれた父と共に、毎週火曜にスーパーへ行く「私」。今の「私」を受け入れられず、「息子だろ?」という父との関係を模索する様子をモノローグで描く。「人から理解されないもどかしさを抱えながら、人と過ごすことはそういうものだという思いもある。自意識の深さの面白さを表現できれば」と近藤さん。

 期間中は、ほか2作品にも出演。1日・2日に上演した「別所実 三部作」では女性役を演じた。「同じ期間に偶然、女性役と女性になった役をやるが、差が激しければその分、お客さんにも楽しんでもらえるはず。見る人の想像力を膨らませる案内役になれるよう、頑張りたい」と意気込む。

 今回初の試みとして、「FESTA松本」の趣旨に賛同した団体や個人による「フリンジ企画」も開催する。「スコップ1杯のでたらめ」(7日・8日)は、俳優の小日向春平さんと中田翔真さんが作・出演。15世紀のドイツで盛んになった市民固有の世俗的喜劇「謝肉祭劇」をテーマにしたオムニバスで、「子どもが笑える、大人もくだらなくて笑える作品」だという。

 昨年、3作品に出演した中田さんは「参加して視野が広がった。今回はより楽しんでいる」と話す。昨年は観客として2度松本を訪れたという小日向さんは「串田さんの芝居を見に来たが、松本城や縄手通りなど、町の雰囲気も楽しんだ。自分もいつか、と思った」と振り返る。先月20日から松本に滞在。27日に行われた前夜祭にも参加した。「松本は気さくな人ばかりで、応援してくれるのがうれしい。演劇祭を地域全体で盛り上げたいと思っているのが伝わってくる」と中田さん。「見た人に『あいつら、面白かったな』と言ってもらえるような作品にしたい」と小日向さん。

 今月10日まで。各公演情報はホームページで確認できる。

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