温泉と食のイベント「浅間キッチン」が、温泉施設「ホットプラザ浅間」(松本市浅間温泉3)横の温泉広場で開かれている。
県内の飲食店14店が参加。日替わりで3台から6台のキッチンカーが並ぶ。安曇野市の「安曇野放牧豚」は、ブランド豚を使用したハンバーガーを中心にドリンク類も提供。朝日村の「ハチコクレープ」は、地元の食材を使ったもちもちした食感が特徴のクレープを用意する。委託販売ができるテントブースでは、クラフトビールやタルト、ピクルスなどの販売も。購入特典として「ホットプラザ浅間」の入浴券を各日先着20人に進呈している。
同イベントは、「WAKUWAKU浅間温泉」(浅間温泉3)と地域の5事業者による浅間温泉の観光活性化を目的とする取り組みの一環。観光庁の「既存観光拠点の再生・高付加価値化推進事業」の採択を受け、来年1月から2月には女性50人を募りワーケーションの需要を見込んだ実証実験も行う。期間中には、3つの宿泊施設のうち1カ所に無料で2泊まで滞在してもらい、感想を求める。
同社は同温泉内のホテル「おもと」の事業を買収し、2020(令和2)年に「onsen hotel OMOTO」としてリニューアル。同館では、観光客を地元飲食店へ誘致しようと、宿泊客に夕食を提供しない「泊食分離」を採り入れている。岡嘉紀社長は、コロナ禍で助成金を使いキッチンカーを持つようになった飲食店が増えたことに目を付け、「浅間キッチン」を開催することにした。「観光客に地域の食の魅力を知ってもらいたい。このイベントを通して地元のよさを伝えていければ」と意気込む。
11月23日の初日には、およそ1300人が同イベントを訪れたという。イベントの企画・運営を担当する長野市の「U.I.international(ユー・アイ・インターナショナル)」の代表・君島登茂樹さんは、「初日から多くの人に足を運んでもらえた。夜の滞在環境の向上を目指していきたい」と話す。岡さんは「滞在環境をさらによくしていきたい。観光庁の助成を受けての取り組みが終了した後も人が集まってくれる観光地になれば」と期待を寄せる。
次回は12月4日・5日に開催する。開催時間は11時~20時(5日は18時30分まで)。出店者の最新情報はインスタグラムで確認できる。