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松本・旭で「旭五蔵見学会」 築150年超の蔵群、新たなエリアの拠点に

見学会が行われる「旭五蔵」

見学会が行われる「旭五蔵」

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 松本の旭町小学校近く、国道143号線沿いにある旧商家の建物群「旭五蔵」(松本市旭1)の見学会が10月29日に行われる。

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 建物群は、江戸時代には穀物、明治時代にはお茶を扱う商家だったという穂高家のもの。通りに面した約540平方メートルの敷地に、母屋と中庭、大小5つの蔵があり、最も古いものは1856年築だという。今回、改装を行い、母屋といくつかの蔵を店舗などに活用できるようにした。市内で空き家見学会などを開催している建築士と商店主のチーム「そら屋」がプロデュースを担当。メンバーの建築士・横山奈津子さんは「将来的には、松本の街における新しいエリアの拠点となるような場所を目指したい」と話す。

 蔵の一つには穂高家の次女・千恵美さんが市内で営むアロマエステサロン「ICOU~衣香~」が移転して入居。ネイルやまつげエクステ、エステティックなどレンタルサロンとしての営業も予定する。

 移転に当たり、千恵美さんは数々のリノベーション物件を手掛ける「シーンデザイン建築設計事務所」(長野市)代表の宮本圭さんに相談。当初は他の蔵は壊して駐車場にするつもりだったが、現場を見た宮本さんから「立派な材が使われていて、適宜修繕もされてもいる。壊すのはもったいないので活用したい」と提案を受けた。オーナーで千恵美さんの父・進さんもできるなら活用したいという気持ちはあったが、どうしたらいいか分からない状態だったという。

 その後、「そら屋」として活動する横山さんに宮本さんがプロデュースを依頼。横山さんは「メンバーで建物を見て、ポテンシャルを感じた。穂高家の皆さんや宮本さんの思いを受け止め、自分たちらしく取り組んでみようと決めた」と振り返る。

 当日はメンバーの一人・菊地徹さんが営む書店「栞日」(深志3)によるコーヒーの振る舞いや、焼き菓子の販売も予定する。「飲食店、雑貨店、ギャラリーや工房など、店舗としての活用と蔵群としての心地良い場所・時間づくりを一緒に考えていければ」と横山さん。「入居を検討したい人はもちろん、『旭五蔵』という場所そのものに興味があるという人も気軽に来てほしい」とも。

 開催時間は10時~16時。

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