映画上映とシェアリングで食や農の理解を深めるイベント「食と農をつなぐ映画会」が2月2日~5日、松本市と安曇野市のカフェなど4店舗で開催される。
同映画会は2015年11月にスタートし、今回が5回目。食や農をテーマにした作品の上映と、感じたことを気軽に話せるシェアリングの時間を設けることで、消費者と生産者をつなげる場をつくっている。「普段あまり話す機会がない年代や職業の人たちの観点を知ることで、自身の思いも深まるし、新たに感じることもある。シェアリングを大事にしたいという声も多い」と主催する齋藤えりかさん。
今回上映する「都市を耕す エディブル・シティ」は、新鮮で安全な食品を入手するのが困難な都市の市民らが、栄養価が高く安心して食べられるものを手に入れるシステムを取り戻そうと活動する様子を追ったドキュメンタリー。空き地を菜園に変え、自分たちの手で農作物を育てるという一人一人の活動が、コミュニティーを動かす力となり、社会に変化をもたらしていく。「見終わった後、『じゃあ、私たちは何から始めようか?』とワクワクした気持ちで話し始めることができる、希望の種をまいてくれるような作品」
自身も農業に携わる齋藤さん。消費者と生産者の距離を縮めたいという思いで、同映画会を企画した。「信州は、食や農に触れる機会が多い一方で、身近すぎて意識が薄れているところがあると思う」。空き地や空き家、耕作放棄地などの問題も抱える中、「このまちをどんなまちにしたいのかを考えるきっかけになれば」と活動を続けている。
会場のうち2カ所では、上映会後に地元で採れた農作物を使った料理を楽しむ交流会も行う。「農業、飲食、料理、販売などさまざまな立場で食に関わる方、家庭の食について考えてみたい方など、食・農に興味のある人なら誰もが楽しめる内容なので、気軽に参加してもらえれば」とも。
開催場所は、カフェ「Glocal foods NAVEL」(2日19時~)、「おきな堂ハーモニーホール店(仮称)」(3日19時~)、「おきな堂」(4日18時~)、「安曇野地球宿」(5日15時~)。開場は上映開始の30分前。料金は1,000円(NAVELのみ2,000円)。上映後にシェアリングや食事会を行う(任意参加)。予約はウェブ、メールで受け付ける。