まつもと市民芸術館（松本市深志3、TEL 0263-33-3800）で11月23日、劇場の楽しさを親子で体験できるイベント「チャオ！バンビーニ」が開催される。

　昨年に続いて2回目となる同イベント。同館のホールやロビーなどさまざまな場所で、パントマイムや、楽器や紙芝居を作るワークショップなどが行われる。市内の小中学生12人が企画したスタンプラリー、パレードなども。2つのホールでは、パフォーマンス集団「to R mansion」によるパントマイムや演劇、アクロバット、マジックを融合した「THE SHOW」（11時、14時開演）や、同館を拠点に活動する演劇集団「TCアルプ」の公演「甲板劇『船長のいない船』」（12時開演）を上演する。

　「TCアルプ」は、脚本や演出もメンバー4人で手掛ける新作を上演。9月下旬から作品づくりを始めた。「おのおので考えたり、2組に分かれて時間を決めて話したことを持ち寄ったり。自分たちでやっている分、いつもより大変」と笑う佐藤卓さん。いくつも作っては、検討を重ねて物語をつくり上げてきた。

　13日には、前日に行った通し稽古を振り返りながら、それぞれが思ったことを出し合った。「脚本から演出までメンバーだけというのは初めて。バラバラだった物語を、方向性を確認しながらまとめているような感じ」と下地尚子さん。「子どもたちがどのように感じるか」に重点を置き、試行錯誤しながら練習を進めている。「子どもたちが難しく考えなくても楽しめるような作品になれば」と近藤隼さん。

　「楽しい体験をすることが、将来、気軽に足を運んでもらえることにつながるはず」と細川貴司さん。普段、芝居は静かに見るものという意識があるが、「今回は騒いでも気にならない。それも雰囲気として楽しめるような作品を目指している」とも。「『子どもが騒いじゃうから行けない』と躊躇（ちゅうちょ）している人にも、ぜひ来てもらいたい」とメンバーは呼び掛ける。

　開催時間は10時～15時。入場無料。「THE SHOW」は、一般＝1,500円、高校生以下＝500円、3歳以下無料。「船長のいない船」は、一般＝1,000円、高校生以下＝500円、3歳以下無料。ワークショップは一部有料で申し込みが必要。