まつもと市民芸術館(松本市深志3)2階・シアターパークで現在、企画展「異形の宴 ひと・がた」が開催されている。月間イベント「工芸の五月2015」の一環。
「工芸の五月」の中でも、芸術性の高い作品が集う同展。3回目となる今年は、「ひとがた」をテーマに松澤登美雄さん(木工)、信耕ヒロ子さん(ラタン)、磯岩まさるさん(粘土造形)が出展する。
松澤さんは白馬村で木彫家の宿「木彫り小舎」を営んでいる。木彫人形は、ぬくもりのある独特の表情が特徴。上田市を発祥の地とした「農民美術」が原点にあるという。
信耕さんは手のひらに載るサイズの人形から、ウインドーディスプレーやテレビ番組に使われる大きいオブジェまでさまざまな作品を出品。籐(とう)を編んで作り上げる作品は、素材を越えた柔らかさを感じさせる。
礒岩さんは粘土を用いた造形「クラフトレーション」(礒岩さんによる造語)で、多彩な作品を制作。スイスの登山者、侍や僧侶、ウクレレを持ったハワイアン奏者などさまざまなグループが並ぶ。
「三者三様の『ひとがた』が不思議な空間をつくり上げている」と同企画室担当者。23日には、信耕さんと礒岩さんを迎えた交流会「宴の宴」を予定する。「作品もそうだが、作家も個性的で楽しい方ばかり。気軽に参加してもらえれば」
開催時間は10時~17時。入場無料。5月24日まで。「宴の宴」は23日19時~。参加費は1,000円。