商店主と作家らが「工芸の街」の魅力を伝える企画「商店と工芸」が現在、市内各店で行われている。月間イベント「工芸の五月2015」の一環。
現在開催中の「アノオミセノアノコウゲイ」では、市内の飲食店など25店が参加。「松本ホテル花月」(松本市大手4)や「レストラン鯛萬」(同)、「女鳥羽そば」(中央3)など15店では「先人の工芸」として、家具や道具など店で長く使われている品をあらためて見つめる展示を展開。「メンズショップコメジ」(中央2)、「ANOTHER LOUNGE(アナザーラウンジ)」(中央1)など10店では「現代の工芸」として、現代作家が手掛けた作品を展示する。5月29日には、ボランティアガイドの案内で「先人の工芸」店舗を巡るオプショナルツアー(14時~、参加費500円)も企画する。
5月29日~31日は、本町商店街中央2丁目交差点付近の歩道で「Crafted Kiosk」(10時~20時、31日は17時まで)を開催。陶器、木工、金属、ガラスなど11人の作家が展示販売を行う。「歩道がバリアフリーなので、昨年は車いすの方でもゆっくり楽しめたという声もいただいた。作家との会話も楽しみながら、多くの人に見てもらえれば」と実行委員事務局・村山人形店の村山謙介さん。
5月29日・30日は、昨年好評だった「五月の宵祭」(17時30分~21時30分)も実施。地元の食材を使ったフード類や地酒の振る舞い、工芸ワークショップや実演などさまざまな企画を楽しめる。地元楽器メーカー・フジゲンの楽器や地元の奏者によるライブなども。
4年目となる同企画。徐々に参加店舗が増え、規模も拡大している。「古くから、松本の商店主は工芸を愛していた。それは作り手を育てることにもつながっていたのだと思う。今も残る品をクローズアップしたかった」と村山さん。街巡りを楽しめるようにと、マップも制作し、裏面には各店の店主の思いや工芸品とのエピソードもつづった。「いいものを紹介したい、というのは商店主の変わらぬ思い。ぜひ多くの店を訪れて、さまざまな品を知ってもらえれば」
問い合わせ、オプショナルツアーの申し込みは村山人形店(TEL 0263-32-1770)まで。