信州を元気にする新規のビジネスアイデアを募る「信州ベンチャーコンテスト2014」の公開プレゼンテーションが10月4日、信州大学経済学部(松本市旭3)で行われた。
起業家の育成による県内産業の活性化を目指す同コンテスト。当日は、76件の応募から書類審査を通過した15人が高校生、大学生、一般の3部門で登壇。プレゼンテーションと質疑応答を行い、企業からの支援を募った。
高校生部門では、塩尻志学館高等学校(塩尻市)の3年生・加藤真美さんが、松川村が長寿日本一になったということから思いついたという「買い物同行サービス」、大学生部門では、長野工業高等専門学校(長野市)機械工学科5年・柳沢陸旺さんが提案したミウラ折りなど複雑な折り方も自動化できる「紙の自動折り目付け装置」がグランプリを受賞した。「高校生は身近な視点、大学生は専門分野を掘り下げたものが多かった」と審査員委員長を務めたLINE(東京都)の森川亮社長。
一般部門では、信州若者1000人会議の山崎一也さんによる「WEBによる工作機械利用サービス~部品デザインを自分で決める世の中が来る~」がグランプリと、観覧者の投票によるオーディエンス賞のダブル受賞を果たした。「このような発表の場を設けていただき感謝している。これからがスタートなので、今後も支援していただければ」と山崎さん。森川さんは総括として「ビジネスで大事なのは実行すること。来年のこの場で(実践例として)発表できるようにしてほしい」と期待を寄せた。
これまで同大が企画し開催してきた同コンテスト。今回は県をはじめ、地元企業や大学、専門学校との共同開催となった。「支援する側の輪が広がり、官民学が一体となって取り組むことができた」と県産業労働部産業立地・経営支援課の馬場武親さん。「アイデアの発表を事業に結び付け、創業を支援していければ」と話す。