松本のたこ焼き店で現代アート作家が個展-津軽三味線演奏も

ミクスト・メディアによる山本さんの作品が並ぶ。

ミクスト・メディアによる山本さんの作品が並ぶ。

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 「たこ焼き のまど」(松本市空港東、TEL 0263-87-8221)で5月15日より、現代アート作家・山本祐二さんの個展「山本祐二展 ミクスト・メディアで広がる絵画表現」が開催されている。

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 店舗面積は約20坪。席数はカウンター、小上がり席を合わせて27席。オリジナルの「米たこ焼き」(520円)をはじめ、季節限定たこ焼きなどを提供している。1997年に松本市芳川村井に同店をオープンし、昨年2月に現在地へ移転した。
 オーナーの大木誠さんは「子どもたちが描いた絵を飾りたい」と思い、移転の際にミニギャラリーを設けたが、なかなか活用する機会がなかった。そのスペースに、近所の伊藤新聞店(松本市今井)の伊藤社長が目を付け、知り合いだった山本さんに声をかけた。店の雰囲気が気に入った山本さんは、ミニギャラリー初となる展示会を開催することになった。

 山本さんは、イタリア留学した際にフレスコ画を学び、そこからヒントを得て「ミクスト・メディア」(ひとつの作品の中に複数の媒体や廃材などを一緒に用いた技法)による作品を制作している。現在、長野県上伊那郡辰野町にアトリエを構えている山本さんは、たまたま谷の美しさに見とれて立ち寄った辰野町が気に入り、それまで住んでいた東京都奥多摩から移住したという。

 店内では約20点の作品が展示されており、同展のために作られた作品も含まれる。アクリル絵の具、油絵の具、岩絵の具などでアルファベットや数字、ひらがななどが幾重にも重なって描かれている作品や、釘や針金、貝殻などが埋め込まれている作品などが並ぶ。「今まで見たことのある絵にはない『本物の力』を感じる。あまり見ることのないジャンルの作品なので、いい機会を与えてもらった。これをきっかけに近所の小学生にも作品を持ち寄ってもらえたら」と大木さん。

 31日には山本さん自身が津軽三味線ミニコンサートを開く。山本さんは、全盲の津軽三味線奏者・高橋竹山の演奏を聴いたのがきっかけで津軽三味線を始め、現在では個展開催の際に機会があれば演奏を行っている。「津軽三味線はほとんどがアドリブなので、同じ演奏は二度とできないと言われている。自分はアドリブを利かせられるほどではないが、店の雰囲気で(アドリブ演奏が)出るかもしれない。自分でも音を確かめながら楽しみたい。たくさんの人に聴いてもらいたい」と山本さん。当日は、津軽じょんがら節など7~8曲の演奏を予定している。

 営業時間は9時30分~20時(ラストオーダー)。月曜定休。三味線コンサートは19時から約1時間を予定。入場無料だが、整理券が必要。問い合わせは同店または伊藤新聞店(TEL 0263-85-0860)まで。

たこ焼き のまど

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