NPO法人「コミュニティシネマ松本CINEMAセレクト」は2月9日、「2013松本CINEMAセレクト・アワード記念上映会」をまつもと市民芸術館(松本市深志3)で行う。
同NPOは、1年で最も活躍し、映画ファンに至福の時間を与えてくれた映画人に贈る「松本CINEMAセレクト・アワード」を2008年に創設。今年は、最優秀作品賞として「なみのおと」「なみのこえ」「うたうひと」の東北記録映画三部作、特別賞・配給者賞として映画会社「ムヴィオラ」、特別賞・クラッシャー賞として「ダークシステム完全版」を選出した。
東北記録映画三部作は、東日本大震災の津波被災者への聞き取り(「なみのおと」「なみのこえ」)に始まり、東北に古くから伝わる民話の聞き取り(「うたうひと」)へ至る記録映画。「映画と私たち観客との関係の根源的な再考を迫る傑出した作品で、映画の未来を感じさせる」と同NPOの宮崎善文理事長。当日は、「うたうひと」の上映と、長野市出身の酒井耕監督を迎えてアフタートークを行う。
ムヴィオラは、ミニシアター系の洋画作品を中心に配給を手掛ける東京の映画会社。昨年はキネマ旬報外国映画ベストテンに選ばれた「三姉妹~雲南の子」「もうひとりの息子」の2作品を配給している。「ミニシアターやコミュニティシネマとともに小さな作品の一般上映の機会を守ろうとする姿勢に対し、強い共感の念と心からの敬意を込めての授与」(宮崎理事長)。
「ダークシステム完全版」は、東京以外では松本市を含めわずか6都市でしか一般公開されていないが、「自分の撮りたいものを撮ることと、観客を楽しませるということを同時に実現させた作品」。当日は、2009年に制作・発表された「ダークシステムPART1」の上映と、幸修司監督のアフタートークを行う。
上映は各回入れ替え制で、「三姉妹~雲南の子」=10時30分~、「うたうひと」(授賞式、アフタートーク)=13時30分~、「ダークシステムPART1」(アフタートーク)=16時30分~。チケットは当日のみ発売する1日通し券=3,300円、「三姉妹~雲南の子」「うたうひと」2作品セット券=2,600円、「ダークシステムPART1」=700円。1作品のみの場合は「三姉妹~雲南の子」「うたうひと」=1,400円(前売り)、1,800円(当日)。