まつもと市民芸術館(松本市深志3、TEL 0263-33-3800)は10月18日~27日、同館10周年記念プログラム「スカパン」の上演を行う。
今年10周年を迎え、記念プログラムを展開している同館。同作品は、2004年にこけら落としで上演されたもので、9年ぶりの再演になる。モリエールの喜劇「スカパンの悪巧み」を原作に、同館芸術監督の串田和美さんが独自の解釈と脚色で作り上げた同作品。1994年の初演以降、試行錯誤しながら節目ごとに上演してきた同作品は、串田さんにとっても思い入れがある。「初心を忘れまいという思いと同時に、9年たった『スカパン』を、9年たった松本のお客さんに見てもらいたい」。以前の脚本にさらに手を加え、時代を反映させた作品になるという。
キャストは高岡蒼佑さん、中村美貴さん、太田緑ロランスさん、内田紳一郎さん、金子岳憲さん、「TCアルプ」や「まつもと演劇工場」のメンバーが務める。9年前にも出演した市民キャストや、これまで同館に関わってきた人たち、地元の子どもも子役として参加する。
「同館で上演したキャストやスタッフから『松本のお客さんは素晴らしい』とよく言われる」と同館担当者。「オープンして10年、松本の街に劇に親しむ土壌ができてきたのだと思う。それを体感できる公演になれば」と話す。
5日15時からは、松本城大手門枡形跡広場で野外公開稽古を行う。キャストがそろって、30分ほどの稽古とトークを展開。同公演の演出助手を務める片岡正二郎さんが率いる「くものすカルテット」も参加しライブパフォーマンスも予定する。「野外での公開稽古は初めての取り組みだが、楽しいひとときになれば」。雨天時は15時30分から、同館正面玄関前で行う。
公演は全8回(21日・22日は休演)。チケットは、一般=4,500円、25歳以下=2,000円。24日にはスペシャルライブとして「くものすカルテットの大音楽会IN松本」(一般=2,500円、高校生以下=1,500円)も行う。チケット取り扱い・詳細は同館チケットセンター(TEL 0263-33-2200)まで。