長野市の門前の暮らしをつづった人気ブログ「安斎家のフツウな門前生活」の安斎一家が松本に移住、「安斎家のフツウな城下町暮らし」として新ブログをスタートし、注目を集めている。

　安斎家は会社員・安斎高志さんと妻・結子さん、長女・多笑ちゃん、長男・直太朗くんの4人暮らし。2010年9月に、善光寺の西側の空き家に引っ越してきた。「門前の空き家ツアーに参加したことがきっかけで、いい物件に出合った」と結子さん。その縁もあり、門前暮らしの魅力を伝えるウェブサイト「長野・門前暮らしのすすめ」のコンテンツの一つとしてブログをスタート。「私も夫も、もともと書くことや写真を撮ることが好きだったので、門前暮らしの楽しさを伝えられればと思って始めた」と振り返る。

　ブログの内容は特に決めていなかったというが、街のことや、出会った人たちのこと、子どもたちの成長記録が中心に。「徐々に子育てネタが増えてしまって。でも、それが意外と好評で（笑）」と結子さん。歩いていると「多笑ちゃん？ えっ…安斎さん？」と声を掛けてもらえることも度々あったという。

　2月に、高志さんの仕事の都合で、松本城にほど近い、築36年の一軒家に移り住んだ。「何となく、住んでいる街の魅力を伝えることが使命のような気がして」（結子さん）、ブログも継続することに。タイトルは「城下町暮らし」として、新たにブログを立ち上げた。新しい家のことや子どもたちの様子以外にも、松本城やアルプス公園、「鯛萬の井戸」や「伊織霊水」などの湧き水、「パンセ小松」など近所の店、松本山雅の観戦記などがつづられている。

　「何をどう書く、という決めごとはないが、2人とも読んでくれる人のことは意識して書くようにしている」と結子さん。ネガティブなこと、読んで面白くないことは書かないようにしているという。「引っ越してきて、松本も空き家が多いと感じている。私たちが楽しさを伝えることで、何かのきっかけになればうれしい」と話す。