個性的な形や色合いの作品を提供する器工房「土居人」(どーでーら)(松本市笹賀、TEL 0263-86-5053)が2月29日、展示品目を増やしてリニューアルオープンした。
同店オーナーの田中克次さんは家族で飲食店を経営しており、6年前に塩尻市内にギャラリー兼工房を構え、提供する料理に合わせた器作りをしていた。そのうち器作りが楽しくなり、3年前に飲食店を閉店、田中さんを中心に両親と妹の4人で本格的に器の製作を始めた。現在では塩尻に2つ、松本に1つの窯を設け、それぞれの窯で焼き方を変えるなどして工夫を凝らしている。
基本的に手びねりで作られるため、同じ物は1つとして存在しない。温かみのある色や造形、入手しやすい価格が松本市内の飲食店で人気を呼び、同店の器のみで料理を提供する店もあるという。今では県外でも展示会を行い、横浜や神戸などにも顧客がいるという。
最近では結婚式の引出物などの注文も多く、「実際に店舗に来てもらってご夫婦と相談しながら器の雰囲気やデザインを決める。箱に同封するメッセージカードも一つ一つ手書きしている」と田中さん。
「飲食店では『この料理にはこの皿と決め付けないで使えて楽しい』と言ってもらってうれしかった。さらに、その料理を提供されたお客さんも器を気に入って買いに来てくれる。使う方も食べる方も楽しんでもらえれば幸せ」と田中さんの母、恭子さんは楽しそうに話す。
商品は、小鉢(300円~)、平皿(1,000円~)、マグカップ(1,600円~)など。店内にはコーヒーなどを楽しめる喫茶スペース(松本店のみ)もあり、同店で製作したマグカップで提供されるので、実際の使用感を体感することができる。
営業時間は10時~17時。木曜定休。