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塩尻・レザンホールで「塩尻能」-子ども仕舞発表会や能楽講座も

「子ども仕舞発表会」に向けて練習する子どもたち

「子ども仕舞発表会」に向けて練習する子どもたち

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 塩尻市のレザンホール(塩尻市大門七番町4)で6月24日、「第8回塩尻能」が開催される。

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 演目は、平家討伐を企てた罪で鬼界島に流された俊寛を描いた「俊寛」(シテ・野村四郎さん、ワキ・宝生閑さん)、妖精が尽きない酒のつぼを与えて祝福し、酒を飲み舞い遊ぶ「猩々(しょうじょう)乱」(シテ・鵜澤久さん、ツレ・鵜澤光さん)。学校の教科書にも取り上げられている狂言「柿山伏」(シテ・石田幸雄さん、アド・深田博治さん)も演じる。

 鵜澤久さんは、2004年に重要無形文化財総合指定保持者として指定された女性能楽師22人のうちの一人。もともと、久さんの父・雅さんが同市で能の教室を開いてており、そこで学んでいた人たちがサポートするかたちで1997年に第1回塩尻能を開催。以降、1~2年に一度のペースで行っている。2009年からは、子ども向けの教室をスタート。久さんと長女の光さんの指導の下、市内の2歳から10歳の子どもたち22人が月1~2回、稽古に励んでいる。「(塩尻能は)市民のもの、地元で育ってきたものだということを多くの人に知ってほしい」と久さんは話す。

 同23日には教室の子どもたちによる「子ども仕舞発表会」と能について学ぶ「能楽講座」も開く。塩尻能当日は、「杉の森酒造」「美寿々酒造」「丸永酒造場」「笑亀酒造」の市内4酒蔵が参加し、限定ラベルの地酒を販売する。「お酒に関係がある演目なので、一緒に何かできればと声を掛けた」とスタッフの金田多津子さん。「伝統芸能に興味があっても、なかなか東京までは見に行けないという人も多い。地元でこれだけのものが見られる機会はあまりないと思うので、なじみのない人でも、気軽に足を運んでもらえれば」と来場を呼び掛ける。

 塩尻能は、開場=13時30分、開演=14時。チケットは一般=S席5,000円、A席4,000円、高校生以下=1,000円。子ども仕舞発表会は23日10時~、能楽講座は11時30分~、いずれも入場無料。問い合わせはレザンホール(TEL 0263-53-5503)まで。

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