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松本に「そば処 種村」-自家製粉にこだわり、2種類のそばつゆで食べ比べも

ヒノキをふんだんに使った店内

ヒノキをふんだんに使った店内

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 松本・国道143号線沿いに4月11日、「そば処 種村」(松本市中央3、TEL 0263-87-3218)がオープンした。

開田産のそば粉を使った八割そば「ざるそば」

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 店舗面積は約8坪。席数はカウンターとテーブルで20席。店内は、壁板からテーブルまでふんだんにヒノキを使っており、木の香りが漂う。店主の種村孝一さんが17年間にわたり銘木関係の会社に勤めていたために実現した内装で、工事は当時の同僚が手掛けたという。「『こんなにぜいたくな店はないぞ』と言われた(笑)」と種村さん。

 メニューは「ざるそば」(750円)や「生粉打ちせいろそば」(1,000円)、「山菜かけそば」(700円)など。平日のみのメニューで1人1食限定の「限定ざるそば」(500円)も。つけ汁は、甘さとコクが特徴の「甘みつゆ」と、カツオの香りが漂う「香りつゆ」の2種類で提供する。「2つの味を同時に食べられればいいなと思った。それに、うちはそばの量が多めなので同じつゆだと飽きてしまうが、味が変われば食べられる。手間は掛かるが、店のカラーとしてこだわりたい」。ほかに、ざるそば・カモ肉入りのそばの実雑炊・漬物・デザートが付く「そば定食」(1,300円)などの定食や、「そばがき」(400円)や「いわなあぶり焼き」(800円)などの一品料理も用意する。

 そば粉は開田産のものを使用。種村さんの妻の母親が栽培するソバを仕入れているという。「標高が高いので、皮が薄くて実の味が濃い。いい粉でおいしいものを食べてもらいたくて」。店内に置いた石臼の自家製粉機で丁寧に粉を挽く。「しっとりして、粒が残るような挽きき方をしている。香り高く、弾力のあるそばが打てる」。「限定ざるそば」には県内産のそば粉を使う。

 そば好きの友人と集まって「そば会」などを開いていたという種村さん。3年前に近くの瑞祥(ずいしょう)寺で「みずそばの会」を始めると、さまざまな人に自身の作るそばを食べてもらう機会が増えた。「いずれは自分の店を持ちたい」と思うようになり、種村さんの親が営んでいた「種村ふとん店」を改装して開業にこぎ着けた。「17年間やってきた営業職を離れることで迷いなどがあったが、思い切ってよかった」とほほ笑む。

 「そば会の友人や前会社の同僚など、いろんな人が手伝ってくれた。疎遠になっていた友人も来店してくれて、思わぬうれしさがある毎日」と種村さん。「街の人に愛される場所でありたい。遠くからでも足を運びたくなるような店になれば」とも。

 営業時間は11時~14時30分。夜は6人以上の宴会予約のみ受け付ける。

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