まつもと市民芸術館(松本市深志3、TEL 0263-33-3800)は3月25日~27日、同館の裏側を見学する「バックステージツアー」を開催した。
楽屋や搬入口、馬てい形の主ホールの舞台裏などを中心に通常見ることができない場所を巡る同ツアー。2004年のオープン以降、毎年春休みに開催されている。今年は3日間で4回開催、計260人が参加した。
同館副支配人で技術監督の馬場道雄さんに案内され、ツアーは楽屋ゾーンからスタート。出演者がくつろげるように工夫された楽屋や、舞台上の様子を映し出すモニターが置かれたラウンジ、衣装室やシャワー室、洗濯室などを回った。参加者は写真撮影したり、スタッフに質問したりしながら興味深く見学した。
その後、客席が750~1,800席に可変する主ホールへ向かい、迫り(せり)を使って舞台下の奈落(ならく)に移動。舞台下にはサイトウ・キネンなどで指揮者の小澤征治さんが使う指揮台も収納されており、「指揮者の身長や体格に合わせて、皆から見えるように手動で高さの調節ができる」と馬場さんが解説した。
オーケストラピットの昇降や、4階客席の上にあるピンルームでのピンスポットの操作なども体験。最後は主ホールの客席に座ってバトンによるデモンストレーションを鑑賞し、約1時間30分のツアーを終えた。
「当館のことを知ってファンになってもらえれば。これからも皆さんに広く知ってもらえる機会を作っていきたい」と同館広報の今井浩一さんは話す。