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信大生が作るフリーペーパー「隙間」-2号のテーマは「はこもの」

同大学の講義室で「隙間」第2号を手にする新美さん(写真左)と江良さん

同大学の講義室で「隙間」第2号を手にする新美さん(写真左)と江良さん

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 信州大学の学生有志が作るフリーペーパー「隙間(すきま)」の第2号が10月1日、発行された。

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 今年4月に創刊した同紙。学生10人ほどで制作・編集を担当している。第2号の企画は、5月ごろから考え始めた。「最初は『映画館』を取り上げたいと思っていたが、話していくうちにもう少し広くギャラリーやライブハウスなども含めようということになった」と人文学部3年の新美正城さん。テーマを「はこもの」に決めて取材を進める中、市内の映画館「エンギザ」が閉館になるという予想外の出来事が起こった。「(エンギザのことは)掲載しない、ということも考えたが自分たちなりに何か伝える方法はないかと思い、閉館に関するツイッターの『つぶやき』を拾って記事にした」と人文学部3年の江良薫さんは話す。

 江良さんは以前、同大学の生協の機関誌を作るサークルに所属。制作にかかわりながら「自分が思ったもので冊子を作りたい」と思うようになったという。昨年9月、サークルの友人と、自分たちのフリーペーパーと作ろうと仲間を集めて立ち上げた。その後、バンド活動やドキュメンタリー映像の制作をしていた新美さんが参加。1年生が入ったり、3年生が就職活動で抜けたりとメンバーは流動的だが、各自ができる範囲のことを担当して制作している。

 「学生なりの視点で見ることがリアリティにつながる」と江良さん。1号では「街の人の声をそのまま掲載して、読む人の判断に任せたい」という気持ちがあったという。しかし「そのまま掲載することが生の声、ということではない」と2人は話す。「自分たちが間に入ることでどうしても気持ちは入り込んでしまう。だから、2号では自分たちの考えを出してみた」と新美さん。「これからも独りよがりにならないように気をつけながら、それでも『作っている人の顔が見える』ものにしていきたい」。

 愛知県出身の2人は「松本は面白い街」と声をそろえる。現在は12月末に発行を予定する3号の制作に取りかかっている。「いろいろな人の意見を聞いて考え方も変わってきたし、これからも変わっていく」(新美さん)。「変わっていくことを自分たちも楽しめるように続けていければ。少しずつ自分たちも深まるし、若い世代からそうやって変わっていければいいと思う」(江良さん)。

 第2号は5,000部を発行。松本市内を中心に県内で配布している。

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