「第2回商店街映画祭」開催-最優秀賞は信大生の作品に

壇上で受賞の喜びを語る渋谷さん(写真中央)

壇上で受賞の喜びを語る渋谷さん(写真中央)

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 商店街を題材にした短編映画コンテスト「第2回商店街映画祭 ALWAYS続・松本の夕日」が3月22日、まつもと市民芸術館(松本市深志3)で行われた。

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 午前中は「子どもも楽しめるように」と今回初めて企画した「商店街こども映画祭」を開催。米国アカデミー賞を受賞した「つみきのいえ」など子ども向け映画の上映や声優体験が行われ、200人を超える来場者でにぎわった。

 午後からはコンテスト応募作品の上映と、授賞式が行われた。応募作品19点のうち、最終選考に残った8作品を上映。モノクロやドキュメンタリー、定点カメラで撮影したものなど、商店街を舞台にした多彩な作品に会場からは笑いや感嘆の声が起こった。最終選考に残らなかった作品もダイジェストで上映、「ダイジェストなのが惜しい」「全部見たい」という声が上がるほど力作がそろった。

 授賞式では特別審査員の山崎貴監督と七高剛監督がVTRでコメントを寄せた。「実はあまり期待していなかったが…皆さんすごくてびっくりした」と七高監督。前回に続いて審査した山崎監督は「2回目で作品のバリエーションが広がった。まさか続くとは思っていなかったが(笑)、続いて良かったと思う。これからも『作る喜び』を見つけていってもらえれば」とコメントした。

 最優秀賞は、信州大学理学部3年生の渋谷岳志さんの作品「カジカガエルの時間(とき)」が受賞。縄手通りを舞台に、淡々と日々を過ごす男子大学生が「カエルの神様」と出会い、前向きに生きていこうとするストーリーを実写とアニメーションを融合させた映像で描いた。同大学の映画研究会に所属する渋谷さんが、縄手通りやカエルについて調べてストーリーを作り、メンバーとともに制作したという。「(今日上映された)ほかの作品が素晴らしく、自分の作品を反省していたので、受賞に驚いている。技術力はまだまだ足りないので、創造性や表現力を評価されたのだと思う」と渋谷さん。優秀賞にはレジ袋をキャラクター化した「ふくろちゃん」の日常を描いた「ふくろちゃん」が選ばれ、監督の市内の英会話講師、チャールズ・ワードさんは「みんなのおかげで賞が取れたのでうれしい」と喜びを語った。

 「2回目で作品のジャンルが広がり、レベルが上がった。見るのも審査も楽しかった」と同実行委員長の河西徳浩さん。昨年9月から3カ月にわたって行ったワークショップの成果も大きかったという。「県外からの応募もあり、(同映画祭が)広がりつつあると実感している。これからも続けて、大きなイベントにしていきたい」と意欲をみせる。

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