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松本で絵本作家・はせがわはっちさん個展 原画や登山人形で「やまやましく」

「山へ行くと緑に包まれて浄化するように感じる」というはせがわさん(右)と加藤さん

「山へ行くと緑に包まれて浄化するように感じる」というはせがわさん(右)と加藤さん

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 絵本作家・はせがわはっちさんの個展「やまやましい」が現在、松本・元町の書店「本・中川」(松本市元町1、TEL 0263-33-8501)で開催されている。

「サプライズ」のロックとナナちゃん

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 はせがわさんが昨年自主出版した絵本「ロックの山登り」と、来年のカレンダーの原画を中心に約30点を展示する。「ロックの山登り」はクマのロックが人間のナナちゃんと1泊2日の山登りをする物語。2022年、はせがわさんが初めて1人で槍ケ岳に向かった山行を基に制作した。クマとの共存を願ってロックを主人公にし、ナナちゃんは山行の途中で見かけた黄色いTシャツと紺色のパンツ姿の女性をモデルにしたという。

 2019年版から制作を続けるカレンダーは、月ごとに四季折々の各地の山の風景を描く。高峰高原で見かけたカモシカの姿や、沢登りや縦走をテーマにしたものも。例年、10月ごろに作品を描き上げてきたが、今年は同展に合わせて早めに仕上げた。「実際に行ったことがある山を描きたい。どんなシーンも好きだが、特に冬山はきれいで心を打つ」とはせがわさん。ほかに、ライチョウやキツネなど動物を描いた「ミニ額」も用意する。

 同展に合わせて、「佳日(かじつ)木工舎」の加藤佳子さんが登山人形を、古本や郷土玩具を扱う「夕やけこやけ」(下諏訪町)が山にまつわる古本や紙の雑貨を出品する。加藤さんは、郷土玩具の卸問屋「青木昌平商店」から、木彫り部門として6月に独立。15センチ弱の木材から掘り出して作る登山人形は、さまざまな装備の登山者を表現している。「独立後、展示に出品するのは初めてだが、楽しんで作ることができた」と加藤さん。「サプライズ」として、ロックとナナちゃんも制作した。「たたずまいが愛らしく、とてもうれしい」とはせがわさん。

 2021年、はせがわさんは同店で個展「やま宿り」を開催。その際に、加藤さんと「夕やけこやけ」の店主・堀彩音さんがそれぞれ訪れたことがきっかけで、コラボが実現した。さまざまな山にまつわるアイテムが集まったことから、「やまやましい」という展示名にしたという。はせがわさんは「山での体験を思い出して、空気感を表現できるように描いている。少しでも山にいるような雰囲気を感じてもらえれば」と呼びかける。

 作品は一部を除き販売する。価格は、カレンダー原画=3万7,000円、ミニ額=1万1,000円~など。営業時間は12時~18時(金曜・土曜は19時まで)。月曜・火曜定休(8月11日は営業、13日は休業)。今月31日まで。

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