松本が舞台の映画「今度の日曜日に」-けんもち聡監督が舞台あいさつ

ロビーでサインや質問に応じるけんもち監督。

ロビーでサインや質問に応じるけんもち監督。

  • 0

  •  

 松本市で撮影された映画「今度の日曜日に」の監督・けんもち聡さんによる舞台あいさつが5月16日、「エンギザ」(松本市大手4、TEL 0263-32-0396)で行われた。

[広告]

 同作品は、ユンナさん演じる韓国から留学してきた女の子・ソラと市川染五郎さん演じる「ちょっと変わったおじさん」松元というまったく接点のなかった2人が、風情のある静かな町で偶然出会い、心を通わせていく様子をほのぼのとユーモラスに描いた作品。撮影は昨年3月に20日間ほどかけて松本で行われ、ソラの通う大学には信州大学が、松元のアパートの最寄り駅として松本電鉄・新島々駅などが登場する。

 松本を物語の舞台にしたきっかけは、けんもち監督が脚本を書き上げた後、偶然目にした1枚の写真。川や道路、民家やその背後にぼんやり広がる山並みなど「どれも出過ぎず、『たたずまっている感じ』が何とも言えなかった」(けんもち監督)。その後、松本を訪れてレンタサイクルに乗って街を回り、改めて映画の舞台にぴったりだと感じたという。

 上映後の舞台あいさつでは「登場人物が純粋で、透き通った人たちなので、その風景も澄んでいるものにしたかった。登場人物が詞で、風景はメロディー…そんな理想的なアンサンブルができた」とけんもち監督。松本を「土地とか、空気が心地よく、ちょっと懐かしさもある」と言い、「そんな生活目線の松本を閉じ込めたいと思った」とも。ほかにも主演の市川染五郎さんに出演をオファーしたときのエピソードや、ユンナさんをテレビの歌番組で見初めた話なども語った。

 「大切なものは日常のどこかに転がっている。それを見つめて何かを感じることが、人間の営みの根底にあって、明日につながって行くのだと思う。そんなことが少しでもメッセージとして伝われば」とけんもち監督。観客の中には信州大学の学生や、ロケが行われた保育園のシーンに出演していた子どもの姿も。けんもち監督はあいさつの後もロビーで、一人ひとりにサインや質問に丁寧に応じていた。

 同作品は同館ほか、アイシティシネマ(山形村)で現在公開中。

エリア一覧
北海道・東北
関東
東京23区
東京・多摩
中部
近畿
中国・四国
九州
海外
セレクト
動画ニュース