恒例となった冬の祭典「国宝松本城氷彫フェスティバル2017」が1月19日、松本城公園(松本市丸の内)などで始まった。
松本城大手門枡形跡広場と松本駅前広場の2カ所では、現在、「氷像特別展示」を開催中。19日夕方から、県内外7グループが制作を開始。チェーンソーやのこぎり、のみなどを使って氷を削りながら、かたちづくっていった。
松本城公園では20日~22日、ライブやダンスパフォーマンスのほか、氷彫デモンストレーションなどのイベントも展開。「信州・松本鍋まつり」では、7つのブースが出店する。「氷のジャンボ滑り台やキャラクターショーなど子どもたちが楽しめるイベントをたくさん用意している。寒い中だが、温かいものを食べて元気に遊んでもらえれば」と市観光温泉課。
目玉となる「氷彫コンクール」には、国内外の18チームが出場予定。21日17時30分から翌朝5時30分までの制限時間内に氷像を制作し、同10時から出場者と実行委員会、先着100人の一般審査員によって入賞作品を決める。
同フェスが始まったのは1987(昭和62)年。前身は、全日本司厨士協会県本部松本支部に所属する市内の料理人たちが大みそかに行っていた制作・展示で、当時は宴会場などで需要があり、氷彫を作る腕を誰もが持っていたという。1991年の第5回から行っているコンクールは、温暖化や氷の手配の大変さ、作り手の高齢化などに伴い、今回が最後。同フェス自体は名称を変更し、来年以降も継続していく。
「屋外での氷彫コンクールは県内でも松本だけ。貴重な光景になるので、ぜひ見てほしい」と来場を呼び掛ける。
開催時間は22日16時まで(夜間も開放)。入場無料。「鍋まつり」は、20日=16時~21時、21日=10時~14時30分・17時30分~21時、24日=6時~15時。チケットは、1枚=350円、2枚つづり=600円、4枚つづり=1,000円。「氷像特別展示」は22日昼ごろまで。