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ドキュメンタリー映画「アラヤシキの住人たち」 小谷村で撮影、人と暮らし描く

トークショーの様子。本橋監督(写真右)、宮嶋信さん(写真中央)

トークショーの様子。本橋監督(写真右)、宮嶋信さん(写真中央)

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 長野県北安曇郡小谷村の真木地区にある「真木協働学舎」を舞台にしたドキュメンタリー映画「アラヤシキの住人たち」が、アイシティシネマ(東筑摩郡山形村、TEL 0263-97-3892)で6月6日から上映される。

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 車の通れない山道を1時間半歩いた所にある「真木協働学舎」は、生きることの根源的な意味を考える「共に働く学びや」として創設。100年近く前に建てられた2階建てのかやぶき屋根の家「新屋敷(アラヤシキ)」では、今の社会で肉体的・精神的な生きづらさを抱えた人も含め、さまざまな人たちがそれぞれの能力を尊重し合って暮らしている。

 冒頭には創設者・宮嶋眞一郎さんの言葉が映し出される。「あなたという人は地球始まって以来、絶対いなかったはずです。あなたという人は地球が滅びるまで出てこないはずなんです」。撮影は2013年2月から約1年半行われ、手作業での田植えや屋根のふき替え、ヤギの出産、仲間同士の結婚式などの出来事と、仲間に加わる人、去っていく人との関わりを淡々と描く。

 先月26日に同館で行われた先行上映会では、本橋成一監督と眞一郎さんの次男で同学舎の代表を務める信さんが登壇。プロデューサーの大槻貴宏さんが司会を務め、トークショーが行われた。撮影機材を担ぎ、山道を1年半で15往復したという本橋監督。「自然の中へ入っていくと、風景や音が変わっていく。4キロの山道がまるでタイムトンネルの役割のように思えてきたら、歩くのも楽しくなった」と振り返る。

 ナレーションや音楽は必要最小限にしたという。「余計なことを言わない映画を作りたいと思っているが、今作ほどそう思った映画はない」と本橋監督。「小鳥のさえずり、川のせせらぎなど、よく音を拾ってくれた」と信さん。「実際は、映画のように毎日にこやかに過ごしているというわけではない」と苦笑しつつも、「ぜひ多くの人に見ていただき何か感じてもらえれば」と呼び掛ける。

 同館と長野市、飯田市では同日から、岡谷市では今月20日、佐久市では27日から上映。同館では7日に本橋監督と宮嶋さんが舞台あいさつを予定する。

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