松本観光コンベンション協会は、松本市を舞台にした漫画「orange」のマップとポスターを制作し、市内で配布や掲示を行っている。
同作品は、松本を舞台にした学園恋愛ストーリー。高校2年生の主人公・高宮菜穂のもとに未来の自分から手紙が届き、その内容に動揺しながらも行動していく姿や揺れ動く思いを描く。作者の高野苺さんは県内出身で松本在住。現在、月刊アクション(双葉社)で不定期連載しており、4巻まで発売されている単行本の累計発行部数は150万部を突破。実写映画化も決定し、今年12月に公開を予定している。
同マップは、A3判の4つ折り。表紙には、単行本4巻の表紙でもある松本城が登場。中面の地図には作品の舞台と漫画の登場場面を共に掲載する。あがたの森公園や縄手通り、花時計公園や城山公園などの紹介のほか、ストーリーや登場人物の相関関係も添えた。
「マップの制作は昨年末ごろから考え、今年に入って本格的に動き始めた」と同協会フィルムコミッション担当課長の清水政義さん。4月末に実写映画化の発表があり、追加で情報を掲載したという。今年、市内で行われた成人式で配布されたパンフレットの表紙には、高野さんが和服姿の登場人物6人を描き下ろすなど、地元を舞台とした作品として盛り上がりを見せる同作品。先月中旬ごろからは、単行本3巻と4巻の表紙を用いて制作したポスターの掲示も始めた。「問い合わせも多く、人気の高さがうかがえる」と清水さん。「地元も盛り上がり、松本を訪れる人が増えれば」と期待を寄せる。
マップは1万部を発行。市内の観光案内所、宿泊施設などで無料配布している。