浅間温泉の「手仕事扱い処GALLERYゆこもり」（松本市浅間温泉3、 TEL 0263-46-2066）で現在、陶芸家・ウエダキヨアキさんによる個展「ウエダキヨアキ展IV彩器×茶室空間」が開催されている。

さまざまな茶道具も

　2年ぶり4回目となる同ギャラリーでの個展。カップや皿、ポットなどの食器類や抹茶わん、花器、ふた付きの「ふたもの」、オブジェなど200点余りを展示。モノトーンの色彩のものや、ブラウンベースに金彩を施したもの、取っ手の形が一つ一つ異なるマグカップなどが並ぶ。

　畳敷きの同ギャラリーに合わせ、画家でもあるウエダさんが描いたびょうぶなども出品。さまざまな抹茶わんが並び、茶室空間をつくり上げる。「前回の展示の際、お茶と茶器の話を聞いたので、次回はテーマにしてみようと思った」とウエダさん。抹茶わんは形も色も多様で、渋い色合いのものから鮮やかなものまで豊富に展開する。棗（なつめ）、建水などの茶道具も。

　ピンク、水色、オレンジなどカラフルな「彩器」は半磁器で、素焼きを2度した後、本焼きし、最後は金彩で仕上げて完成。「絵を付けることが大事というか、そのために手間暇かけている感じ」。描きやすくするために表面を削り、色を重ねる工程を繰り返すことで描きたいものを表現する。昨年は絵本「まっくろ鳥とんだ」の挿絵にも取り組んだというウエダさん。「絵本は初めて。課題を与えられて描くのは大変だが、だからこその面白さもあった」

　「見るたびに変わるウエダさんの作品。また新たな面を感じることができて本当に楽しい」と同ギャラリーの瀧沢一以さん。期間中、「ふたもの」やオブジェは追加する予定だという。「気になる方はぜひ早めに足を運んでもらえれば。何度来ていただいても、新たな発見があると思う」とも。

　作品は販売も行う。豆皿＝2,000円～、マグカップ＝3,400円～、抹茶わん＝1万円～など。

　期間中はウエダさんの抹茶わんで呈茶する（一服300円、予約不要）。9日11時～15時は野だて茶会（一服500円）も行う。30日・31日はウエダさんが在廊予定。営業時間は10時～18時。木曜・金曜定休。入場無料。5月31日まで。