フランスのダンサー・振り付け家のフィリップ・ドゥクフレさんとダンス・カンパニーDCAによる「PANORAMA(パノラマ)」が6月18日、まつもと市民芸術館(松本市深志3、TEL 0263-33-3800)で行われる。
ドゥクフレさんは1961年パリ生まれ。サーカス学校でマイムやアクロバットを学び、ダンスカンパニーなどで活躍した後、1983年に自身のダンス・カンパニーDCAを設立。アルベールビル冬季オリンピックでは開・閉会式を手掛け、サーカスとダンスが融合した奇想天外な演出で一躍有名になった。
同作はダンス、アクロバット、トリッキーな影絵などが混在するサーカス・ダンス。ドゥクフレさんがカンパニー設立以来手掛けてきた代表作からハイライトシーンを集めて再構成し、大人から子どもまでが楽しめる舞台になっている。来日ツアーは8年ぶり。
今月2日には、プレイベントとして、同館でレクチャー付き上映会が行われた。午前の部には、約30人が参加。世界的に有名なパリの老舗ナイトクラブの舞台裏を追った「クレイジーホース・パリ 夜の宝石たち」を鑑賞後、サーカスアーティスト・金井圭介さんが解説を行った。「コンテンポラリーダンスというと難しく感じる人もいるかもしれないが、家族でも楽しめる大衆性も兼ね備えている。その一方、舞台に立つ人の個性や存在感を引き出す演出でもある」。フランス国立サーカス大学の卒業公演時にドゥクフレさんに教わり、その後舞台への出演経験もある金井さん。貴重な映像作品を紹介しながら、ドゥクフレさんの演出の意図や人となりについて説明した。
同作は、ダンスはもちろん、コスチュームやメークなども見どころだという。「さまざまな才能を感じることができる作品。松本で体験できることが素晴らしいし、フランスで見るのと同じくらいの価格なのも素晴らしい(笑)」と金井さん。公演期間はドゥクフレさんのアテンドを務めるといい、「町で見掛けたら声を掛けて。連れていく場所も募集中(笑)」と笑いを誘った。「見る人を選ばないので、ダンスに興味がない人でも十分楽しめる。ぜひ足を運んでほしい」
上演は19時~。チケットは一般=4,000円、大学生以下=2,000円。チケット取り扱い・詳細は同館チケットセンター(TEL 0263-33-2200)まで。終演後はドゥクフレさんやメンバーによるポスト・パフォーマンス・トークも開催する。