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松本市内7店舗で企画展「商店と工芸」-育んできた工芸伝える

開運堂本店で御神酒の口について話す千野さん(写真右)と同店の渡邉常務

開運堂本店で御神酒の口について話す千野さん(写真右)と同店の渡邉常務

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 松本の伝統品や日々使われている道具を展示する企画展「商店と工芸」が5月25日・26日、市内の7店舗で開催される。月間イベント「工芸の五月2013」の一環。

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 中心市街地の7店舗で3つの展示とワークショップを開催。「松本暮らしの道具展」は手仕事で作り続けられている5つの伝統品「御神酒の口」(開運堂本店)、「松本てまり」(ジュエリーサロン鶴)、「松本ほうき」(k’not a knot・New Ordinary)、「みすず細工」(トラットリア松本画廊)、「七夕人形」(村山人形店、以上カッコ内は会場)を紹介する。

 「御神酒の口」は、竹を細かく割いて組み合わせたもので、縁起物として親しまれている。「他の地域にもあるが、松本のものは細くて繊細」と作り手の千野恵利子さん。縄手通りで「矢澤鯛焼店」を営む千野さんは、「御神酒の口」を家族で代々作り続けている。竹の下ごしらえ、組み合わせ、仕上げと3つの工程を親子3人で担当していたが、「下ごしらえをしていた父が5年前に他界し、もう作れないと思った。その数カ月後に竹職人の方に声を掛けてもらって、下ごしらえをお任せすることになり、続けている」。制作は毎年秋から冬にかけて行うという。「寒すぎると竹を曲げるのが難しくなる。私は作り始めて25年になるが、本当に納得できるものは1シーズンで数対しかできない」

 「pfm新作発表会」は2会場(k’not a knot・New Ordinary、山田電器)で行う。地元の木工作家2人がスタートさせた活動「パーマネント・ファニチャー・ムーブメント(pfm)」が、町中の店舗を会場に行う新作発表会は、今年3月に続き2度目の取り組みになる。

 「若旦那とゆかりの職人展」は、高砂通りの2会場で開催。現在改築中の「つる新種苗」では、空き地にテントを張り、水野幸一さん、水野正幸さん(以上陶器)、みずのみささん(ガラス)の3作家の作品を並べる。「村山人形店」では、大月俊幸さん・由佳里さん(布)の作品と、前田大作さん(木工)が普段使用しているものなどを展示。同店では23日に七夕人形のワークショップも行う。

 「日常に素晴らしいものがあること、そして素晴らしい作り手がいることを伝えることができればと思い、企画した」と村山人形店の村山謙介さん。「地元を振り返るきっかけになれば」とも。

 開催時間は各店の営業時間に準ずる。入場無料。

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