松本市中央に「ベーカリー&カフェ Vollkorn(フォルコーン)」(松本市中央3、TEL 0263-39-2203)が移転拡張オープンして約2カ月が過ぎた。
2003年12月、駅前大通り沿いに開業した同店。「飲み物やサンドイッチも提供したい」というオーナー・森本賀子さんの思いから、約400メートル北の蔵造りの建物に移転した。席数はカウンターとテーブルを合わせて20席。
森本さんの夫が南インド出身ということもあり、カフェメニューでは主に南インド料理を提供する。「本場の味を楽しんでもらいたい」と、現地からシェフのオーディスティン・ケネディさんを招き、さまざまな料理に腕を振るう。全ての調理に使われる水は、近くの「源智の井戸」と同じ水源の地下水を使うというこだわりも。
ランチタイムには、チキンまたはダール(豆)のカレーから選べる「カレーセット」や、全粒粉で作ったベーグルにカマンベール・チェダー・クリームの3種類のチーズを挟んだ「ベーグルセット」(以上980円)などを用意する。「チキン・マサラ」(850円)や、インド版カッテージチーズが入る「パニール」(1,000円)などのカレー、南インドの蒸しパン2個に2種類のカレーが付く「イドリ」(800円)などの単品メニューも。
南インドの定食「ミールス」は、3種類のカレーにスープやご飯、ドリンクなどが付く「ベジ・ミールス」(1,280円)と、「ベジ・ミールス」にチキンカレーとチキンフライが加わる「ノン・ベジ・ミールス」(1,500円)の2種類。ドリンクは「チャイ」や「オーガニックコーヒー」(以上400円)のほか、ジュースやハーブティー、アルコールも用意する。
パンはオーガニック素材や自然酵母、石臼での自家製粉にこだわったもので、常時15種類ほどを置く。「食パン」(1斤650円)や有機ライ麦全粒粉を使う「ミッシュブロート」(Mサイズ300円、Lサイズ600円)など。「かめばかむほど深い味わいになる」。ドリンクをオーダーすれば、買ったパンをその場で食べることもできる。
以前は営業職に就いていたという森本さん。仕事に追われる生活に辛さを感じ、「生きる上で必要なこと、衣食住を生業にしたい」と退職。「すぐに思いついたのがパン(食)だった」と話す。パン製造の企業に務めるのではなく独立の道を選んだ森本さんは「安心して食べられるものを作りたかったから」とほほ笑む。
「前店のお客さんからは、広くなったし駐車場もできたので来やすくなったと喜んでもらえている」と森本さん。「素朴なパンのおいしさと、他では味わえない南インド料理をぜひ味わってほしい」とも。
営業時間は、ランチタイム=11時~14時、ティータイム=14時~18時、ディナータイム=18時~21時(ラストオーダー)。月曜と第1火曜定休。