松本市内の井戸やわき水を紹介する「まつもと水巡り」の地図が、松本観光協会と新まつもと物語プロジェクトの手で完成した。
地図は、松本市街地に点在する井戸やわき水と、そこから流れる小川などを紹介したもの。水をテーマに歴史や街並みを歩いて楽しめる3つの散策コースと、約300年前の古地図と現在の地図を重ね合わせて、当時の街並みや今は埋め立てられた松本城の総堀りのあった場所を確認できる地図などを掲載している。
もともと市街地に多くの井戸があり、きれいな小川も流れていることから、同プロジェクト内で昨年5月から勉強会を開いたことがきっかけとなった。地図作りにかかわった10人ほどのメンバーは実際に歩いてわき水や小川を調査する中、水量の豊富さや、水が生活の中に溶け込んだ街づくりを実感したという。
同プロジェクトの市民記者、西森尚己さんは「松本のわき水は街の歴史や昔からの市民生活に根ざしている。観光客だけでなく、地元の人にも歩いてみることで、その水音や自然の息づかいを感じてもらえたら」と話す。
地図は、松本駅の観光案内所や市内の公共施設などで配布。地図で使われたイラストなどの原画展が3月24日から松本市民美術館で開催されるほか、今後は水巡り散策のイベントなども予定している。