松本市のギャラリーカフェ「Gargas(ガルガ)」(松本市深志3、TEL 0263-39-5556)で現在、「古道具展 燕(つばくろ)」が開催されている。
市内の古道具店「燕」(城東1)が扱う商品を展示する同展。古時計の音が響き、小物や家具などで埋め尽くされたギャラリー内のディスプレーは、全て「燕」店主の北谷英章さんが手掛けた。「時間がゆっくりと流れているような雰囲気にしたかった。別空間というか…どれだけガルガっぽさを感じさせないかも考えた」と北谷さん。
学校で使われた学習机や椅子、長い年月使われてきたトランク、屋外にあるようなダストボックス、収納箱、さまざまなサイズのガラス瓶など約150アイテムを展示する。職人の作業台を再現したようなスペースには、ドライバーやペンチなどの使い込まれた工具、折り畳める定規、スツールなどを配置。窓を連想させる鉄格子もディスプレーするほか、洗面台を再現したスペースも。
空間は2日かけて作り上げた。「試してはやめてを繰り返した。どんどん商品を持ち込んでくれるんだけど、床が抜けてしまうのでちょっと調整してもらった」と同店の熊谷幸枝さん。「もう一つ『燕』ができたと思えるような空間。和の雰囲気になるのかなと思っていたが、そうでもなく…『やられた!』って感じ(笑)」
もともと古道具展を企画していた同店。2月は北谷さんが「燕」を閉めて海外に買い付けに行く予定があったため、「その間、『燕』を持ってこよう」という話になり開催に至ったという。「古道具は使っていた人の痕跡が見えるのが面白い。中には何に使うのかわからないものもあるが、それを考えるのも面白い。想像力がかきたてられる」と同店の熊谷俊行さん。「アイテム一点一点もすごくいいが、このディスプレーだからこそ生まれる面白さもある。古道具が好きな方はもちろん、今まで触れたことのない人も使うきっかけになれば」とも。
価格は、学習机と椅子=各1,500円、トランク=6,500円~、ガラス瓶=1,400円~など。営業時間は11時~20時。火曜と第1・第3月曜定休。入場無料。2月26日まで。