プレスリリース

若冲と応挙、同じ虎でもこんなに違う! 比較すれば見えてくる日本美術の「真価」。 大人のための文化・教養誌『サライ』の最新号は「くらべる ならべる 日本美術」を大特集!

リリース発行企業:株式会社小学館

情報提供:



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『サライ』 2025年 9月号
 創刊35周年記念特大号
 
 2025年8月8日発売
 特別価格 1100円(税込)
 小学館
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『サライ』公式サイト… サライ.jp
 https://serai.jp/
『サライ』公式X(旧twitter)・・・@seraijp
 https://x.com/@seraijp




美術鑑賞の愉しみのひとつが作品をくらべて見ること。特集では、「奇想と王道」「いきものたち」「浮世絵と西洋絵画」という3つのテーマで日本絵画を対比。そこから見えてくるのは、画家によって異なる視覚体験。類似を知れば真価がわかる、日本絵画の本質へと迫ります。

・大特集/くらべる ならべる 日本美術

若冲と応挙、江戸絵画の巨星対決
「奇想の画家」として人気の伊藤若冲と、18世紀京都画壇の覇者で「王道」の円山応挙。江戸時代に活躍した両巨頭が合作した屏風をとりあげ、画題の描き方や筆捌きなど、その差異を子細に見くらべます。解説は美術史家の山下裕二さん。ともに超絶技巧の細密描写ながら、応挙の「静」に対して若冲の「動」など、両者の個性が堪能できる着眼点を明示しています。




円山応挙『梅鯉図屏風』(右)、伊藤若冲『竹鶏図屏風』(左)。
二曲一双、紙 本金地墨画、各166.2×178.8cm、右隻(応挙)/天明7年(1787)、左隻(若冲)/寛政2年(1790)以前。9月26日より三井記念美術館で開催される「特別展 円山応挙―革新者から巨匠へ」に出品予定。個人蔵

いつまでもみていたい「いきものたち」
江戸時代中期に起きたペットブーム。犬・猫はもとより金魚や小鳥、鈴虫といった小動物が庶民に愛されました。歌川国芳の金魚、長谷川等伯の猿猴、将軍家光のウサギなど、珍獣、神聖な動物や妖怪まで広がる「いきものへの愛」が伝わる浮世絵などをならべて紹介。作風の違いだけでなく、そこからは江戸庶民の動物とのかかわりが垣間見えてきます。




歌川国芳『百ものがたり』(右)。中判錦絵、約27×19.5cm、江戸時代後期。江戸時代に流行った怪談会「百物語」に金魚たちが興じている。
同『玉や玉や』(左)。中判錦絵、約27×19.5cm、江戸時代後期。シャボン玉売りの「玉や玉や」の声に子どもたちが集まる。オタマジャクシや親亀に背負われた小亀の姿も。ともに東京国立博物館蔵(出典:ColBase)

浮世絵が西洋絵画の常識を変えた
19世紀後半、ヨーロッパは「ジャポニスム」といわれたムーブメントに沸き、画家たちは浮世絵の表現と色彩に魅せられました。透視図法などを無視した平面性や大胆なデフォルメなど画面構成、さらには自然へのまなざしなど、浮世絵が芸術の都・パリで西洋絵画にもたらしたものを、歌川広重やクロード・モネなど、それぞれの名作を比較しながら解説します。




歌川広重『名所江戸百景 亀戸天神境内』(右)。大判錦絵、36.8×25.1cm、安政3年(1856)。藤の花のクローズアップ越しに太鼓橋が描かれる。東京国立博物館蔵(出典:ColBase)
クロード・モネ『睡蓮の池』(左)。油彩・カンヴァス、36.2×29.5cm、モネはパリから移り住んだジヴェルニーで庭造りに熱中、浮世絵の情景を自邸に再現し、約200点もの作品を遺した。移ろう季節や時間・天候で変わる光と空気を画面にとどめている。ポーラ美術館蔵(画像提供:ポーラ美術館/DNPartcom)


・引き出し付録/くらべる若冲 vs 応挙

両巨匠それぞれの「虎図」と「群獣図」を引き出し付録の大画面で紹介します。江戸時代中期、日本にはいなかった虎を、ふたりは本物を見ないで描いています。今号の表紙になっている両者の「虎図」を、毛並みの表現の違いまでわかるサイズで掲載しました。ふたりの動物画の集大成ともいえる「群獣図」からは、技巧のみならず生きとし生けるものへのあたたかなまなざしも伝わってきます。


・特集/旨くて手ごろな「ワイン」

気候変動の影響や新しい作り手の台頭など、ワインを取り巻く状況は大きく変化し、日々のワイン選びにも新たなセオリーが登場しています。そんな今、気軽に楽しむのにちょうどいい一本はどこにあるのか、今年最高のデイリーワインを探訪する特集です。
「これさえ読めば中級者」という新常識を解説するほか、揺るぎない産地の味を造ろうと注力する日本の若き醸造家を訪ね、展望まで俯瞰します。さらに料理研究家の上田淳子さんが、盛夏に合う「夫婦で楽しむワインのつまみ」の作り方を紹介します。



紫藝醸造(山梨県北杜市)のぶどう畑を八ヶ岳南麓に訪ねた。醸造家自らが、肥料や農薬に頼らずにぶどうを栽培し、質の高いワインを造る。ここ20年で確立したスタイルであり、現在の若い造り手のスタンダードになっている。






赤身肉の酸味を爽やかに味わう「ビーフステーキのタルタル」。さっぱりした赤身肉のステーキを刻み、ピクルス類などと和えて、暑い夏も食欲を喚起する。軽く冷やしておいた赤ワインによく合う。





・サライ・インタビュー/海野和雄さん(昆虫写真家・78歳)

1947年、東京生まれ。幼少期から虫遊びに魅せられ、東京農工大学で昆虫行動学を学ぶ。在学中にスジグロシロチョウの交尾拒否行動を初めて撮影し、注目を集めました。写真家として蝶を中心に国内外の自然を精力的に撮影してきた海野和雄さんは、この四半世紀、拠点とする長野県小諸市の自然を毎日取り続けてウェブで配信しています。老いの気配を嘆くことなく、新しい技術を積極的に取り入れてきた海野さんに、少年時代から現在の活動、今後の計画まで伺いました。



長野県小諸市にあるアトリエの敷地は、蝶が好む食草や花を中心に構成したバタフライガーデンになっている。海野さんは、ここで撮った写真を毎日欠かさずウェブで配信、年間800万アクセスを集めたこともある。近年は動画にも注力、ユーチューバーとしても活躍している。

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