唐揚げと弁当をメインに扱うテイクアウト専門店「UMEKO」(塩尻市広丘原新田、TEL 0263-60-9612)が塩尻・短歌公園の北側に5月17日、オープンした。
まぜご飯おにぎりと、2種類の唐揚げを詰めた「UMEKO弁当」
田口真也さんと京さんが夫婦で切り盛りする。店名は京さんの祖母・うめ子さんから付けたもの。京さんは「祖母は働き者で、たくさん食べられてしっかり栄養を取れるご飯を作ってくれた。毎日食べたくなるような、飽きない味を目指した」と話す。
佐久穂町の「山本屋糀(こうじ)店」のこうじを用いた唐揚げは「ももしょう油」(1個150円)、「むね旨(うま)塩」(同140円)の2種類。たれでアレンジした「甘辛カシューナッツ」(1人前550円)、「トリマヨ」(同600円)なども提供する。
「まぜご飯おにぎり」(300円)は、うめ子さんの味を再現。シイタケ、ニンジン、ゴボウ、油揚げ、鶏肉などを入れて、甘めに仕上げた。弁当は、まぜご飯おにぎりと、2種類の唐揚げを詰めた「UMEKO弁当」(850円)のほか、白米とアレンジメニューを組み合わせた「甘辛カシュ―弁当」(700円)、「油淋鶏(ユーリンチー)弁当」(750円)なども。「唐揚げは、ベースが優しい味なので、たれをかけたアレンジメニューも味が濃くなり過ぎないし、まぜご飯とも合う」と京さん。
ドリンクはコーヒー(300円)やカフェラテ(350円)など。京さんの友人が手がける東京・富ケ谷のビネガーバー「Banksia(バンクシア)」の自家製フルーツビネガーを使った「アールグレイオレンジビネガーソーダー」や「黒酢バナナミルク」(以上S=400円、M=550円)もある。
2022年8月、横浜から家族で移住し、うめ子さんが生前住んでいた家で暮らし始めた。真也さんは「もともと飲食業に従事していて、いつか独立したいと思っていたが、コロナ禍をきっかけに真剣に考えるようになった」と振り返る。安曇野・明科で暮らす京さんの母親から紹介され、9月にはJR明科駅近くにある「龍門渕てらす」のシェアキッチンで営業を始めた。京さんは「開業支援をはじめ、移住したばかりの私たちと地域の皆さんをつないでくれた」と感謝を口にする。
店舗は自宅の和室と縁側を改装。店内は木を使った温かみのある空間にし、デッキにはベンチを置いた。学校帰りに唐揚げを1個だけ買っていく学生や、弁当やおにぎりを購入して隣の公園で食べる親子などもいるという。「第二のキッチンとして活用してもらえれば」と2人は笑顔を見せる。
営業時間は11時~20時。日曜・月曜定休。