松本市のギャラリーカフェ「Gargas(ガルガ)」(松本市深志3、TEL 0263-39-5556)で現在、「スミレ研究所」の工房名で活動する陶芸作家・金井三和さんによる個展「11月のスミレ研究所」が開催されている。
9回目となる同店での個展。陶作品のほか、絵画やカレンダーなど約160点を展示する。セツ・モードセミナーで絵を学んだ経歴も持つ金井さん。同展のために描き下ろした絵画は、コラージュを施して質感に変化を加えた。「毎年個展をさせてもらう中で、毎回何か新しいことに挑戦してきた。今までは陶器メーンの展示だったので久々に描いてみようと思って」。DMにも使った作品は、陶器のブローチやペンダントなど実際の金井さんの作品を撮影し、プリントしたものを切り抜いて、キャンバスの中に描いた女性に身に着けさせている。額は、同作品のために自身で制作した陶器製。「童画家の武井武雄さんもご自分で額を作っていたことからヒントを得た」
皿の絵付けにも工夫を施す。「パステルクレヨンから絵の具に画材を変えて、色味を抑えた」。モチーフも今まではかわいらしいものが多かったが、トルソーや木馬など落ち着きを感じるものを描いた。
一風変わったオーナメントも出展。陶器製の頭部が付いたもので、首から下はガーゼや麻袋で作ったケープを身に着けている。「北欧の人形が好きで陶器で作れたらと思った。全て陶器で作るより、気軽に飾ってもらえるオーナメントのようにしたらどうかと思い、この形になった」
郷土玩具の魅力を伝える「ごっこ社」や、女性作家6人のユニット「PomPom(ポムポム)」など、さまざまな活動も行う金井さん。12月1日にはPomPomのメンバー4人が講師を務めるワークショップも行う。「私はミニサンタのオブジェ担当。ほかのメンバーの作品にも触れられるし、個展と違った楽しみを感じてもらえると思う」と金井さん。「この個展も楽しんでもらえるように作ったものばかり。温かい気持ちになってもらえたらうれしい」とも。
作品は販売も行う。皿=1,500円~、オーナメント=900円~、絵画=1万円~など。営業時間は11時~20時。火曜と第1・第3月曜定休。入場無料。11月28日まで。