国道19線の新橋交差点近くに5月21日、総合施設「LIFE STYLE MARKET(ライフスタイルマーケット)」(松本市新橋6、TEL 0263-35-3592)がオープンした。場所は「まつもと木舎」跡。
イギリスアンティーク家具の販売や修理などを行う「VICTORIAN CRAFT(ビクトリアンクラフト)」が宮渕から移転拡張したもの。松本駅アルプス口近くで営業するカフェ「Santa cafe(サンタ・カフェ)」の2号店と、木のオーダーキッチンを提案する「studio mammal(スタジオ ママル)」を併設して営業する。
約303坪の同店は木造2階建て。改装では基本的な部分はそのまま使い、塗装やクロスの張り替えなどで雰囲気を変えた。「木造でこれだけ大きな建物はあまりないと思う。価値があるので、生かせるところは生かした」とビクトリアンクラフトの成澤奈美さん。
1階は雑貨、2階は家具売り場として展開する。雑貨は照明やステンドグラスなどのアンティークをはじめ、ガーデニングアイテム、食器、ボディーケア商品、アロマグッズなど幅広く扱う。各商品は細かく区切ったブースで紹介し、商品の雰囲気を生かす工夫を施す。
家具は、1920~1980年代のイギリスのアンティーク家具をメーンに展示。明るいトーンのミッドセンチュリーやカントリー調のものや、重厚感のある深い色合いに塗装されたクラシック調のものなどさまざま。「アーコール」「チェスターフィールド」など人気メーカーのものも多くそろえ、同店オリジナルデザインの家具も販売する。商品はリペア前の状態で展示。「きれいな状態なのでそのまま使っていただくこともできるが、お客さまと一緒に修理する箇所や仕上げ方を確認しながら話を進めている。お客さまによって好みもさまざまなので」と同店の平本輝章さん。
展示方法も「前の店では『倉庫』のような感じで展示していたが、生活をイメージしてもらいやすいような空間作りを心がけた」。「提案しやすいように」と、実際にステンドグラスやアンティークドアを使っている場所もある。
2階に併設する「スタジオ ママル」のブースには、木のキッチンとテーブル、椅子を展示する。「使用する材木はサクラやクルミなどの国産のもの。接着剤にはニカワや米のりを使い、エゴマや蜜蝋(みつろう)で仕上げるなど、化学素材をなるべく使わないようにしている」と代表でキッチンプロデューサーの浦野伸也さん。「キッチンは家族にとってとても大切な場所。『家族に寄り添うキッチン』であってほしい。木の天板なので傷は付くが、手入れをして育てることで愛着が湧く。物を大切にすることをお子さんにも伝えてもらえれば」。
店舗裏には奈良井川が流れ、北アルプスも見える。「最高のロケーション。ゆっくり店内を見て、カフェでくつろいでもらえれば」と成澤さん。
営業時間は10時~19時(サンタ・カフェは20時30分=ラストオーダー)。火曜定休。近日中に資材館のオープンも予定する。