松本市美術館(松本市中央4、TEL 0263-39-3400)で現在、人気キャラクター「ミッフィー」生誕55周年を記念した「ゴーゴー・ミッフィー展」が開催されている。
作者のディック・ブルーナさんは1927年オランダ・ユトレヒト生まれ。グラフィックデザイナーとして手がけたペーパーバック「ブラック・ベア」シリーズの装丁やポスターで人気を集め、1950年代からはミッフィーを代表とする絵本を中心に、現在も創作活動を続けている。
会場では、初期代表作「うさこちゃんとうみ」(1963年)から最新作「うさこちゃんのおじいちゃんへのおくりもの」(2009年)まで8タイトルの原画やスケッチを200点以上展示。ブルーナさんの作業風景やインタビューを収録した映像も公開する。
国内外のクリエーター約50人が、ミッフィーへの「誕生日プレゼント」として作った作品も展示。3段の巨大バースデーケーキのオブジェには、デザイナー・皆川明さんのブランド「ミナ ペルホネン」のコートを着たミッフィーのぬいぐるみ12体が並ぶ。ほかに、絵本作家の五味太郎さんや、女優の堀北真希さんなどが描いた絵本風のバースデーカードを展示する。プロダクトデザイナー深澤直人さんがデザインした「ブルーナカラー」のデスク&スツールや、さくらももこさん作詞、宮川彬良さん作曲の書き下ろしバースデーソング「ハッピーバースデーミッフィー!!」も。
10日に行われたオープニング式典では、東部保育園(県2)の年長園児26人が「ハッピーバースデーミッフィー!!」の合唱を披露。くす玉を割るとミッフィーの形に切り抜かれた「ブルーナカラー」の紙吹雪が舞い、園児たちが大喜びで集める姿もみられた。
同展は今年4月から全国を巡回し、同館が7カ所目。「絵本制作の現場がわかる展示。不採用原画など貴重なものもたくさんある」と同館学芸員の大島浩さん。展示の準備を進めるにつれ、作品の奥深さを感じたという。「線1本、目を入れる位置や角度など、本当に細かいところまで考えて作られている。子どもが楽しめるのはもちろん、大人も『デザイン』という視点からとても楽しめる内容」(大島さん)。期間中は、講演会やワークショップなどのイベントも開催。会場では同展限定商品も販売する。
開館時間は9時~17時。入場料は、大人=1,000円、大学生、高校生、70歳以上の松本市民=600円、中学生以下、来館した日が誕生日の人(証明するものが必要)は無料。月曜(月曜が祝日の場合は翌日)、12月29日~1月1日は休館。1月23日まで。